夕涼み会の訪問者

先生にラジカセのことを伝え電源を切ってもらい大人しく体育館に戻りました。何だったんだろう…というか気持ちが大きくなっていましたがそれ以上は深く考えずにいようとなりました。

弟の年、その年はなぜか夕涼み会での肝試しが無くなっていたそうです。

何があったのかな？私と弟の間の学年で怪我でもした人がいたのかな？と思っていました。

詳しいことは分かりませんが、後日話また違う話が回ってきました。その話は夕涼み会にまつわるものでした。

伝統的な夕涼み会、昔夕涼み会で似たように校舎で肝試しをしていた子が廊下を走っていた時に友達が勢いよく扉を閉め、止まらなかったその子はガラスに突っ込んでいってしまい大怪我を負ってしまって瀕死の状態になったそうです。

その子たちも何でそんなことをしていたのか先生たちに尋ねられた時「知らない男の子が走ってきた」と言ったそうです。

私が在校中創立100年を迎えていた小学校だったので、古い学校だったのは知っていました。

それにたくさんの噂があり特に旧校舎にはたくさんの心霊体験をした人がいたのです。そんな旧校舎の裏にはこじんまりとした山がありました。

旧校舎3階からその山の中を見ることはできたのですが、その中には小さな祠があり、行事ごとにその祠に先生たちが無事に終えることができるようにお参りをしていたそうです。

横になっている猫の姿に見える事から「猫神様」の愛称で慕われていました。

夕涼み会は猫神様にお参りをせずに行っていたことがわかり、旧校舎の真横に猫神様がいたことも関わりがあったようで私の１つ下の学年を機に肝試しをやめたそうです。