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だるま女

投稿された怖い話の中からだるま女にまつわる怖い話を一覧で表示しています。

 

1980年代あたりからある比較的古い都市伝説「だるま女」。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

奇々怪々にもだるま女にまつわる怖い話が投稿されていますが、その真相とは…

だるま女の新着怖い話

 

 

都市伝説「だるま女」

「だるま女」という都市伝説を聞いたことがあるでしょうか。

両腕両脚が無い女という意味を持つだるま女は、いつの頃からか都市伝説として囁かれるようになりました。

中国、もしくはヨーロッパなどの海外で実際にあった事件という体で日本中に広がったようですが、どのような歴史や背景があったのでしょうか。

そしてモデルのような事件などの存在は如何に…

 

このページでは「だるま女」とはどのような都市伝説なのか、そしてどのような怖い話が隠されているのかを紹介していきたいと思います。

 

 

 

「だるま女」の内容と歴史

だるま女の都市伝説が流布し始めたのは1980年代初頭と言われており、その内容は「パッケージツアーで海外旅行をしていた女子大生が、試着室に入った後に行方不明になり、数年後に別の国(同じ国の場合も)で、両腕両足を切断された姿で見世物にされているのを友人が発見する」というものです。

 

細かいディティールが違う場合もありますが、大体のだるま女関連の都市伝説は上記の内容と合致することが多いようです。

 

 

 

「だるま女」はなぜ広まったのか

だるま女の都市伝説は、海外から日本に伝わった都市伝説が、リアリティを増すために日本人にとって身近なものに置き換えられて広まったものとされています。

日本で有名な他の都市伝説に関しても、海外発のものが意外と多いようです。

 

だるま女の都市伝説が流行した時期は、女性の大学進学率が向上した時期と一致すると言われており、さらには女性の海外旅行が急増し始める少し前の時期でもあったようです。

 

だるま女の都市伝説は、女性に対し「海外旅行は危険だよ」と暗に伝えるメッセージだったのかもしれませんね。

 

 

 

だるま女のモデルとなった事件「オルレアンの噂」

だるま女にも見られる「試着室で女性が行方不明になる」というストーリーは、1969年にフランスで広まったデマ「オルレアンの噂」が元となっていると考えられています。

 

 

オルレアンの噂とは

1969年、フランスの都市オルレアンで、あるブティックの試着室に入った若い女性が次々と行方不明になっているという噂が流れました。

行方不明になった女性は薬物を注射された後、地下通路へと運ばれ、中近東と南米へ売春婦として売られていったとされたのです。

 

疑惑の店舗は6軒あり、そのうち5件はユダヤ人が経営していたため、事件が報道されず、警察が対応しないのはユダヤ人勢力によって警察や行政が買収されているからという噂も同時に広まりました。

 

 

オルレアンの噂の真相

女性がブティックの試着室で続々と行方不明に…

もちろん当時のオルレアンでそんな事件は発生しておらず、大多数の人はデマだとわかっていたようです。

しかし、一部の人は噂を信じてしまい、ブティックを包囲して暴動寸前になるなど、ユダヤ人に対して敵意を示すようになってしまいました。

 

その後、「デマは反ユダヤ主義者による陰謀である」という内容が新聞で報道されるようになると、暴動を起こそうとしていた人たちは、反ユダヤ主義者であると非難されることを恐れ事態は鎮静化に向かっていきました。

 

このエピソードがパリ在住の日本人の間で広まり、日本にも伝わっていったのだと思われます。

女性が失踪するブティックもフランスだけでなく、イタリア、中国、香港、東南アジアなど世界各国に広がっていったようです。

 

 

 

日本で広まった「だるま」のチェーンメール

2000年前後くらいでしょうか。

当時、ほとんどの人がガラケーを持つようになり、頻繁にメールが送られるようになると、悪質なチェーンメールも流行し始めました。

 

そんなチェーンメールの中に、だるまチェーンメールと呼ばれるものがあり、○人に転送しないと不幸になるといったような様々な形の尾ひれがついて出回ったのです。

 

ここではそのベースとなったチェーンメールを紹介します。

 


だるまチェーンメール

この内容が事実である可能性が高いので、皆さんにお知らせします。

私の知り合いのA君が、友達であるB君から受けた相談内容です。
B君は、この前、中国の一人旅から帰ってきたばかりです。
以下にB君の話をまとめました・・・・・・・

B君は国内外問わずによく一人旅をする、いわゆるベテランでした。
この秋は中国に行っていました。
山々の集落を点々と歩き、中国4~5千年の歴史を満喫していたそうです。
ある集落に行く途中の山道で『達者』と書いてある店がありました。
人通りも少ネい薄暗い山道で店があるのは今思えば不思議なことですが、
そのときは『達者』という看板だけに何かの道場かなと軽い気持ちで
その店に入ったそうです。
実は、B君も後で分かった事なんですが、『達者』と書いて『ダルマ』と
読むそうです。

さて、その店の中は薄暗く、数人の中国人がいたそうです。
奥のほうに人形が並んでおり、品定めをしようとよく見ると目や口が動くのです。
そうです。達者だったのです。B君はもちろん達者など知りません。いや
知っていても本当にそれを目の前にすると恐れおののくでしょう。B君はまわりの中国
人が近づ いてくる気配がしたのですぐさまその店を出ようとしました。

そのときです。
後ろの達者の一つが喋ったのです。しかも、日本語で。
おまえ、日本人だろ。俺の話を聞いてくれ!俺は○○大学3回生の◯◯だ。
助けてくれ!』

しかし、B君は何も聞いてない、また、日本語も分からないかのように無視
して その店を出ました。

その後すぐB君は帰国し、○○大学の◯◯について調べてみたそうです。
すると、確かに今年立教大学の学生が中国に一人旅に行き、行方不明に
なっているそうです。両親も捜索願いをだしているとか。

B君はこのことをどう対処したらよいか悩んでいるそうです。
変に動いて自分も達者にされるかも。とか
何故そのとき◯◯の話をキいてやらなかったか責められるかも。とか
とにかく早く忘れたいからこれ以上は聞かんといてくれとのこと。

いやはや、私も達者の噂は知っていたものの本当に存在するとは思って
いなかっただけに、びびっています。在日中国人に尋ねたところ、戦前は
よくいたらしい。しかし、現在はそんなことをしたら罰せられるそうだ。
まぁ、当り前であるが。

しかし、中国系マフィアなどは現在も見せしめなども含めて、そういうこと
を する可能性は多いにあるらしい。

ご意見、ご感想お待ちしております。


 

 

ここまでがだるまチェーンメールの基本となる部分の全文と思われます。

ここからさらに「さらに別の友人です」「同じような話知ってるよ」と、別のエピソードが追加された派生形が多数存在するようです。

 

 

 

実在した歴史上のだるま女

呂后(呂雉)

漢王朝を興した劉邦の正妻である呂后には、夫の死後、自分が生んだ劉盈(恵帝)の地位を脅かしかねないと、劉邦の側室であった戚夫人の手足を切断、人彘(「人豚」のような意味)と読んでいたエピソードがあります。

 

武則天

中国史上、唯一人の女帝である武則天には、亡夫高宗の寵愛を争った王氏(前皇后)・蕭氏(前淑妃)の二人の四肢を切断。胴の長い方を「蟒」、胴の短い方を「梟」と呼んだエピソードがあります。

 

ちなみに、1985年に日本で公開された中国映画『西太后』の中で、清王朝末期、皇帝の寵愛を受けていた麗姫が西太后に妬まれ、四肢を切断されてだるま女にされるシーンがありますが、これはフィクションであり事実ではありません。

 

 

日本に実在した「だるま娘」

都市伝説とは関係がありませんが、日本にはかつて両手・両足の切断というハンデにも拘らず自立した生活を送ったとして知られる女性が実在していました。

 

明治から昭和期の興行芸人、作家である中村 久子(なかむら ひさこ)は、子供の頃の凍傷が原因で両手首は切断、左足は膝とかかとの中間、右足はかかとから切断というハンデを負うことになったのです。

 

四肢の切断というハンデ、そして継父から虐待を受けるという境遇から自立するため、久子は「だるま娘」の名で見世物小屋での芸人として働くようになりました。

両手の無い体での裁縫や編み物を見せる芸を披露したのです。

 

その後、見世物小屋を去った久子は、執筆活動・講演活動・各施設慰問活動を始め、全国の身障者および健常者に大きな生きる力と光を与えたとして厚生大臣賞を受賞しました。

 

久子が残した語録の中には「いかなる人生にも決して絶望はない」という言葉が残っています。

 

 

 

時代が作り上げた都市伝説「だるま女」

日本に広まった都市伝説「だるま女」は、海外の都市伝説を基に、女性の海外旅行に対する戒めが流布する形となったようですが、他の都市伝説にもこのような原因があるのではないでしょうか。

 

ただこの広い世界の何処かでは、本当にだるま女のような事件が起こっていそうなところが怖いところですね。

あくまで都市伝説として存在していてほしいものです。

 

 

 

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