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ヒトコワ

従兄弟の日記
長編 2021/03/05 22:48 19,706view
大学生の従兄弟が、5月末に突然自殺してしまいました。部屋で首を吊っているところを叔母さんが発見したそうで、雨の日の葬式はとても暗く、重い雰囲気でした。
従兄弟は明朗快活で友人も多く、とても自殺をするようなタイプには見えませんでしたが
叔母さんはとても事情を聞けるような精神状態には見えませんでしたので、結局理由は分からずじまいでした。

それからしばらくして、突然叔母さんから従兄弟の部屋を片付ける手伝いを頼まれました。
気持ちの切り替えの為掃除をしたいが、重たい物があるから力を借りたいとの事でした。あまり乗り気ではなかったのですが親戚の頼みを断るわけにもいかず、私は電車で叔母さんの家に向かいました。

近くの駅に着くと、叔母さんが車で迎えにきてくれました。葬式の時からはだいぶん立ち直れたようで、顔色もずいぶんとマシになっています。私は少し安心し、車に乗り込みました。
「ほんとに悪いわねぇ。私一人では粗大ゴミとかを運べなくて。これ、バイト代ね。」
叔母さんは1万円札を渡してくれ、私はやる気がみなぎりました。
「粗大ゴミを運ぶ以外の仕事はありそう?部屋のものを全部捨ててしまう予定?」
「えぇ。近いうちにあの家からは引っ越すつもりなの。なるだけ引越しの荷物は少なくしておきたいから。」
「そっか。任せといてよ。ちなみに引っ越し先は決まってるの?」
「うん、ちょっと知り合いの家にね…」
叔母さんの言葉の歯切れが悪くなったため、それ以上不用意な発言をしないよう黙っておくことにした私は
彼氏なのかな…などと考えながら、窓の外を眺めていました。

ようやく家に着き、私達は早速2階にある従兄弟の部屋へ向かいました。
部屋の中は当時のまま置いてあるようで、棚や椅子にうっすらと埃が積もっていました。
叔母さんも久々に部屋に入るようで、部屋の中をゆっくりと見回すと、突然啜り泣き始めてしまいました。
「この部屋は私がするからいいよ。叔母さんはとりあえず他のところ掃除しといて。」
「ごめんね…」
叔母さんは謝りながら1階へ降りていきました。
さて、何から手をつけたものか。
とりあえず積もった埃から手をつけることにした私は、廊下に置いてあった掃除機であちこちの埃を吸い始めました。

しばらくして見える埃を取り除き終わった私は、掃除機を廊下に出し、今度は大量にある本をひとまとめにすることにしました。
本棚や勉強机、床にまで置かれた本を片付けていると、私はふとベットの下の収納棚に目が行きました。もしかして、定番の物が隠してあったりするのではないか。
そんな下衆な事を考えながら棚を開けた私は、少しガッカリしました。
黒い棚の中には何も入っていなかったのです。無念を感じつつ棚を閉めると、中でコトンという音がします。
再び開けると、先程は気づかなかった黒い本が中に入っていました。どうやら黒い棚の端の方に黒い本を立てて置いていたようで、なかなか巧妙なカモフラージュだな、と思いつつ、私は本を読んでみることにしました。

2月18日
今日はサークルの皆と飲み会をした。
あやちゃんとまーくんがベロベロに酔っ払ってとても大変だった。
帰りに母さんにシュークリームを買って帰ると、とても喜んでくれた。
明日はバイトだ。頑張ろう。
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記事編集(作者用) 作者プロフィール
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コメント(5)
  • 日記を見つけるまでの語り部から滲み出るサイコパス感

    2021/03/14/14:49
  • 母親と占い師(とあやちゃん)がグルで従兄弟のこと自殺させたってこと?

    2021/03/17/08:17
  • 大学生のお母ちゃんが妊娠は厳しいかな?
    16歳の子なら35歳だったらあり得るか❗
    従兄弟は糖質かな?

    2021/03/18/01:36
  • あやちゃんがどの程度かかわっているのかはよく分からないね
    とりあえず占い師は熟女好きってことなのかな

    2021/03/28/18:04
  • 日記形式の淡々とした感じが怖かったです。
    叔母が騙されやすい性格なのか、それとも占い師が凄いのか……。どちらにせよ罪深いですね。

    2021/05/06/14:24