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とくのしんさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

元実話系雑誌ライターのボツネタ供養
長編 2024/04/01 09:33 2,603view
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初めまして。私は実話系雑誌でライターをやってた前田と申します。見出しに“元”とあるように、昔はそこそこ有名な実話系雑誌のライターをしておりました。元々オカルト好きが高じて趣味が仕事になってしまったんですが、紆余曲折あって実話系雑誌に回されてしまい、まぁ色々とありましてその世界とはすっぱり縁を切り、今はフリーライターとして生計を立てております。

そんな実話系雑誌ライターをやっていた時代に、心霊系ネタをもってこいという編集長の命を受けて取材した話があるのですが、残念ながらボツとなってしまい雑誌に掲載されることはありませんでした。ボツになったネタをそのままにしておくのも忍びないと思いまして、この場をお借りして世に出してみようと思った次第でございます。ボツネタという前置きをさせていただきまして、あまり内容には期待しないで気軽に読んでいただければ幸いでございます。

現在、巷を騒がせている女性への性加害問題。先輩芸人のために後輩芸人が女性を性行為ありきで飲み会にアテンドしたことなどが世間を騒がせております。あのような話は氷山の一角で、実際はほとんどの女性が泣き寝入りして終わってしまうことがほとんどなんですね。私がこの話を聞いた十数年前は被害女性が声を上げるなんてことはできもしなかった時代だったのですが、それを逆手にとある芸能プロダクションの男が女性を食い物にしていたのです。

その男の名は志賀崎といい、表向きは芸能プロダクションのスカウトを名乗っておりましたが、実際は暴力団直轄の半グレ集団に属している男でした。この志賀崎という男は女性をモデルやタレントとしてスカウトするのですが、まっとうなモデルやタレントとして養成するわけもなく、性風俗やAVといった業界に女性を堕とすのです。

手口は大変卑劣で、芸能人との飲み会と称しセッティングするまではいいのですが、お酒に睡眠薬を入れて女性達を物言わぬ玩具にするのです。そうして女性を弄ぶのですが、その中にはテレビで見かけるような芸能人もその場にいたという情報もありました。芸能界と裏社会の繋がりなんて別に驚くものでもなんでもないのですが、そういうことをしている有名人も少なくないとだけ言っておきましょう。志賀崎自身、そのような卑劣な方法で女性を散々弄んだあと、その様子を撮影したビデオをもとに女性を脅し、上述したような業界へと送り込むというビジネスを平然とやっていました。

それだけに物足りず、志賀崎は半グレ集団の仲間を使い、夜な夜な人気のない場所でカップルを見つけては暴行し、男性の目の前で女性を凌辱するという行為を行っていたのです。志賀崎という男の本質は極めて“悪”であり、生まれながらの暴力性に満ちていたといっても過言ではありません。
実際に志賀崎に会ったこともありますが、一見人格者を装っていながらも、端々にといいますか、どこか滲み出る狂気性が見え隠れしていたのを記憶しております。

それだけでなく志賀崎という男は非常に狡猾で、悪知恵が働く男でした。また、危険に対する嗅覚が人一倍優れていたところがあり、例えば警察のガサ入れであったり、そういったことを事前に察知する能力がありました。そういった意味でも“獣”のような男と表現するのが適切かと思います。彼は本能のままに行動するようなところが多々ありました。

そんな志賀崎ですが、先に結論からお伝えしますと、もうこの世にはおりません。

彼は殺されました。この話はその半グレ集団の一人、志賀崎の最期の瞬間まで一緒にいたという男から直接聞いた話になります。

その日、志賀崎は後輩2人を連れて、いつものようにカップルを探していました。後に証言者となる男を後輩Aとしましょうか。

「他人の大事なものを目の前で奪う瞬間が最高に楽しい」
A曰く、志賀崎の生前の口癖だったそうですが、その言葉通りに日頃から犯行に興じていたと言います。その日は1時間程、車で獲物を探したがなかなか見つからなかったそうです。
車を運転していたAは志賀崎の命令で、後輩は郊外のキャンプ上近くを目指しました。どうやら志賀崎はキャンプ上に来ているカップルを狙うつもりだったようです。都心から高速を使い1時間程で某キャンプ上付近まで辿り着きました。夜中の山道ということですれ違う車はほとんどありません。

そんな一行の目の前に一台の車が目に留まりました。20代前半と思しき女性が、車のボンネットを開けて覗き込んでいるのです。志賀崎は女性の車の前で停車するよう後輩に指示しました。「男がいないのが残念だけど、山の中で女を輪姦すのも悪くない」と舌なめずりしながら言い放ったと言います。

女性の前で車を停めて、あくまでも手助けするような素振りで近づきました。女性は最初警戒しながらも急に車が止まってしまったこと、携帯の電波が入らず困っていることを後輩に伝えると、後輩は自分たちが近くのキャンプ上まで連れて行くことを提案しました。その提案に女性は喜び、志賀崎の車に乗り込みました。

女性は少し気が強そうながらも整った顔立ちで、スタイルもよく志賀崎好みだったそうです。志賀崎は女性を乱暴に押し倒すと暴れる様子に興奮しているようでした。志賀崎は女性を数度殴りつけました。泣き叫ぶかと思いきや、観念したかのように大人しくなりましたが、そんな様子に志賀崎が「つまんねぇ。もっと泣き叫べや」と女性の顔をさらに平手打ちしました。

志賀崎は笑いながら女性に馬乗りになり、自身のベルトに手をかけたときでした。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ」
志賀崎が絶叫に近い悲鳴を上げました。驚いた後輩二人が志賀崎を見ると、志賀崎が腹部を抑えて悶絶していました。

後輩Aが車内のルームランプを点けると、女性が笑いながらナイフを手に持ち志賀崎を刺していたのです。馬乗りになった志賀崎を下から何度も何度もナイフで突き刺すと、たまらず志賀崎は車外へと飛び出しました。もう一人の後輩が女性を取り押さえようとしましたが、女性はすかさずナイフで後輩の首元を一突きしました。女性がナイフを引き抜くと刺された後輩の首元から噴水のような血が流れました。後輩は噴き出す血を両手で抑えながら、助手席側のドアから車外に逃げました。

女性は運転席の後輩Aにも襲い掛かり、ナイフを防ごうと手を出したときに右手の人差し指と中指を切り落されました。さらにAは右目を切りつけられたそうで、その瞬間に右目の視界が真っ暗になったといいます。そして痛みというより熱さのような刺激が襲ってきたそうで、Aは痛みに堪えながら、何とか右手でドアを開け車外へと脱出しました。女性は終始奇声をあげながら車から降りると、のたうちまわる志賀崎に何度も何度もナイフを突きたてました。絶命したのか志賀崎はぴくりとも動かなくなりました。

Aは志賀崎が動かなくなったのを見て、その場から逃げようと走り出しましたが、ケラケラ笑いながら追いかけてくる女性に背中を刺され、女性ともみ合った結果、ガードレールから崖下へ落ちてしまいました。

崖下に落ちた後輩は翌日早朝に意識を取り戻しました。かなり下まで滑落していたそうですが、運よく足は骨折しておらず、自力で這い上がれたそうです。昨日の現場に戻ると、志賀崎ともう一人の後輩の遺体はなく、志賀崎の車だけが残っていました。現場に大量の血痕を残して。

その後輩は志賀崎の車をそのまま運転して一人戻ったといいます。自分たちがこれまでしてきたことを考えると警察に言う訳にもいかず、また昨夜の出来事を話せば自分が疑われるのでは?という恐怖から警察には言うことはできなかったといいます。後輩は右目と右手の指2本を失いましたが、幸い命に別状はありませんでした。

傷が癒えた頃、後輩は車に残っていたドライブレコーダーの映像を確認したそうです。映像には、例の女性の車が道端に止まっているところが映っていましたが、そこの部分を見て後輩は絶句しました。

あの日、3人が見た女性は1人だったはずですが、映像には女性の車に数人の女が乗っていたというのです。そして、志賀崎の車が近付くと一斉にこちらに視線を移したと言います。
その表情は全員が不気味な笑顔だったとのこと。

車を停めたあと女性を言葉巧みに車に乗せたあと、志賀崎が女性を襲うわけですが、どこからともなく

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コメント(1)
  • これはスカッとする話

    2024/04/14/02:31

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