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不思議体験

カヤさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

よく行く神社でのプチ神隠し
短編 2021/12/10 17:08 1,140view

仕事で精神が崩れかけていた時、私を支えてくれていたものの一つが、仕事終わりに行ける距離にある神社でした。

いつも、仕事終わりに行くときはなるべく明るい時間に行っていたのですが、その日は久しぶりに取れた休日で、たまには日中明るい時間の神社を見たい、という理由で車を走らせ、いつもの神社へと行きました。

神社は公園と一緒になっていて、家族連れが多くて駐車場は満車で車を停めるのに苦労しました。

休日なので、フランクフルトやたこ焼き、ポテトが売っている出店が出ており、いつも出店がない平日に来ていたので神社に行ったあと、ここで昼でも食べよう、と思っていました。

「休日の神社と公園の雰囲気滅茶苦茶良いな~」と思いながら、神社のごつごつしているいつもの長い階段をのぼったとき、上には人が沢山居るのが見え、「さすが休日だと混むな・・・」と思いつつ、鳥居の前でお辞儀をした後、手を洗いに行っていました。

そしてお賽銭に行こうと思い歩いていると、人がどんどん私の後ろへ流れて歩いていき、私と、目の前にいた女性以外、誰もいなくなってました。

女性の参拝が終わるのを待って、私もお参りしました。
女性はおみくじを買ったあと、さーっと出ていきました。

ここの神社のおみくじは一種類を除いて全部におまけがついていて、引くのがささやかな楽しみにもなっています。この時は大吉でした。
大吉のおみくじを財布に入れて、
いつも仕事用のスーツでこの神社に来ていたので、私服でここにいることが新鮮で、ゆっくり歩きながら公園と駐車場へ続く階段へ行きました。

鳥居の前でまたお辞儀をして、階段を降りていって、最後の段を降りたとき、体がずんっと重くなって思わず目をつぶりました。

足の着地場所ミスって腰やらかしたのかと思い(前科あり)、姿勢を直すと、街灯がついていてあたりは暗く、どう見ても夜になっていました。

目が悪くなったか?とスマホ見ると、さっきまで13時過ぎだったのに20時47分になっていました。日付は変わっていませんでした。

その日の数時間を一瞬でスキップした感覚になり、行こうと思っていた図書館もしまっている時間で、予定が狂ったことに少しイラつきながら
神社の方を振り向くと、真っ暗で道のわきに設置されている提灯だけ光っていました。

微かに「チリーン」と鈴の音がしたとき、ここに居たらいけない気がする、と思いとりあえず自分の車に戻りました。

何度スマホ見ても21時前だし、楽しみにしていた屋台は撤収済みでした。
これが一番ショックでポテトを食べたい口になっていたのもあり、
帰りにマ〇クへ行きそこで昼ご飯兼夜ご飯を食べました。
プチ神隠し(?)はその一回だけでした。

それからも何度もお参りに行って、おみくじ引く旅何度も「転職しろ(意訳)」と書いてあったのと、自分も限界が来ていたのを感じていたので
意を決して退職届を出すと、驚くほど話がスムーズに行き(前回は色々あり失敗した)そのあとまた感謝の意としてお参り行きました。

今もちょくちょくお参りに行っています。

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コメント(1)
  • 他の世界に迷い込んでいたのかな?
    それともそのまま固まっていたのか…不思議

    2021/12/10/17:43

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