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呪い・祟り

太山みせるさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

いちにち、いちみり
長編 2024/04/09 22:42 14,123view
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その日、野村は某観光地に来ていた
妻がそこの有名な祭りを見たいというので、有給を取り、小学生の娘2人を連れて家族4人でやって来たのだ

夏の夜、大きな神輿を担いだ男たちの喧騒は迫力満点で、直に見なければ味わえない感動がある
夜の神輿ということで派手にライトアップされ、その華やかな姿に妻や娘たちは「凄い!」とはしゃぐ
妻子が祭りに見惚れる中、野村は家族がはぐれないか怪我をしないか、そのことばかり気にしていた
強面といわれる野村が、2メートル近いゴツい体を縮めて家族を守っている、そのギャップは見る者を微笑ましくさせた

お陰で妻子ほどは楽しめなかったが、3人が喜んでいるので彼は満足だった

祭りが終わり宿泊先のホテルへ向かっていると、ふいに肩を叩かれた 
「え?」
振り返った先に、野村ほどではないが、これまた大きくて強面の男がいた

「……吉見!」
中学校の同級生だ
まさか遊びに行った観光地で会うとは! 
「久し振りだな野村、唐突に申し訳ないが、積もる話もあるし、ちょっと話せないか?」
笑顔ではあったが、吉見は何だかやつれていた

野村こそ、吉見に聞きたいことがたくさんあった

※※※

妻子をホテルに送ってから戻ると、吉見は嬉しそうに手を振って迎えてくれた
「お前も祭りを見に来たのか?」
尋ねる野村に、

「違う、俺はこの付近に住んでいるんだ。通りかかっただけだ」
と吉見は意外なことを言った
「こんな所まで引っ越したのか?」
ここは地元からかなり遠い
(遠くに来たのは、やはりあの件と関係があるのか?)
「なぁ吉見、お前まだ色坂と…」
「後でな!」
野村の話を、吉見は短く鋭く遮った
「安全な店がある、そこの個室で話そう。絶対に迷惑は掛けないから信用してくれ」
安全な店って…と思いながらも野村は吉見について行った

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コメント(4)
  • ひきこまれた。

    2024/04/10/08:52
  • 引き込まれました。

    2024/04/10/20:51
  • 10ページもあったかと思うほどあっという間に読んでしまいました!怖かったです!

    2024/04/13/19:17
  • 面白かった。展開がハラハラする。

    2024/04/19/09:19

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