雨の夜、橋の上に見えた人の足

私が高校３年生の時の話しです。

バレーボール部だった私が練習を終え自宅に戻っている時に
弱い雨が降ってきました。「あぁ雨かぁ急がなきゃ」と思いながら自転車に乗っていました。

帰り道には幅が１０メートル程の川があります。
私は川に沿った道を走っていましたが川に架かる橋の方をみると
うっすら街頭に照らされた人の足が見えます。

しかも私の方に近づいてきているので
出会い頭にぶつかるのも嫌だった為、少しスピードを上げました。しかし橋の方を見ると
足が見えなくなっていたので、「気のせいだったか、いやでも確実に見えていたよなぁ」と
自宅まで30分ほどの道のりですが

不思議さと怖さが混ざっていたので私は何度も後ろを振り返っていました。

そして自宅に戻り玄関で濡れた服を脱いでいると、県内ニュースの音声で
高い橋の上から飛び降りた方が亡くなったという話しが耳に聞こえてきました。

慌ててテレビのある部屋へ行くと私が通ってきた場所から１００メートル程
川を上ったところにとても高い橋がありそこからお年寄りの女性が飛び降りたという
ニュースでした。

まさか私が見たのはその方の霊だったのかもしれません。
後日、ＳＮＳで関連する情報があがっていたので見ていると飛び降りた方の
片足が見つかっていないという内容でした。私が雨の中橋の上で見たあの足と
関係があったのでしょうか。