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妖怪・風習・伝奇

kanaさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

【クモ男事件】-事件記者 朽屋瑠子-
長編 2023/01/01 02:54 11,240view
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・・・・・・

「この度は取材をお受けいただきありがとうございます。私は雑誌記者の朽屋瑠子といいます」

「クッチャ・・・ルコさん?」(外国の方かしら・・・)

「え~、く・ち・や、朽屋瑠子でございます」

「あぁ、朽屋さんでしたか、失礼しました。でも、私、あの事故のことでしたら
警察にも言いましたけど、私たちはなんにも関係ないんでいすよ。ホントに偶然なんです」

「確か、地方のテーマパークに行かれる途中で彼氏さんが急に体調を崩され・・・」

「えぇ、バスの運転手さんに断って、救急車で病院へ。
そしてそのまま朝まで検査とか点滴とかで、
事故の事を知ったのは帰宅する途中に駅のテレビを見てですから・・・

私たちもびっくりしてたんです。これも幸運なのか、不幸なのか、わかりませんけど」

「いや~でも、せっかくのテーマパーク行きがオジャンになって辛かったですよね」

「そうなんですよ、旅行費用全部パーですよ~また一から貯金しないと」

「えへへ~そうですよね、そう思って、ジャジャーーーン!!テーマパーク無料招待券~~」

「ええっ!!頂けるんですか~~」

「ええ、今度は新幹線で行ってください~」

「きゃーやったぁぁ!!ありがとうございます!もう何でも聞いてください!!」

「あの、並びの列にもうお二方いらしたと思うんですが、そちらとは・・・」

「あぁ、ぜんっぜん無関係ですよ。すっごいパイパイのデカイ女の子と、
あとよく見えなかったけど黒服のオジサン。私、すぐカーテン閉めちゃって、

そのあと一度も顔合わせずだから、バスからいなくなってたのも知らなくて・・・」

どうやら彼女の方からはこれ以上何も情報は得られそうもない。
次は彼氏の方を当たってみよう。

・・・・・・

都内某所の喫茶店。朽屋と取材対象の彼が向かい合っていた。

「はじめまして、私・・・」

「朽屋瑠子さんですよね、はじめまして、よろしくお願いします」

(やった、初対面の人にちゃんと名前言ってもらえた!)

「あのぉ、テーマパークの無料招待券も頂いたみたいで、ほんとありがとうございます。
彼女喜んでLINEくれたんですよ。朽屋さんからもらったって」

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コメント(2)
  • 新年あけましておめでとうございます。kamaです。
    こちらの作品を読む前に、前日譚として私の作品、
    「恐怖! 地獄極楽夜行バス」を御一読されると、より作品が楽しめるかと思います。
    また前作「事件記者 朽屋瑠子」も併せてお読みいただくと、より世界観が広がって楽しめるかと思います。よろしくお願いします。

    2023/01/01/03:11
  • 元日早々に第二段投稿するとは早い。

    2023/01/01/11:34

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