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ヒトコワ

とろとろさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

誰も知らない祖父
長編 2022/06/27 17:15 5,325view
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そして、友人は私に言うのです。
「なんで、私のおじいちゃんは、誰にも父に真相を教えてくれないんだと思う?秘密にする理由ってなんだと思う?」

そんなことを言われて困っている私に、
「思っていることを言ってほしい。
誰にでも話せる話しじゃないから。
大切な親友だから、この話しを聞いてもらいたかったし、一緒に考察してほしいと思ったの」
と言われ、言いづらかったけれど、その時に頭に浮かんだことを、そのまま友人に伝えることにしました。

「すごく言いづらいんだけど、村人全員で隠すってことは、何か良くないことがあるからじゃないかな。例えば、それは村人にとって都合の悪いことなのかもしれないし、知ってしまうと良くないから守るために教えてくれないのかもしれないよ。」

そう伝えると友人は
「そうだよね。ありがとう。ちょっとまた考えてみるね。」

と言い、その日はお互い家に帰宅しました。

そして、後日、友人に会ったときに友人が
「この前の話しなんだけど…」
と言いだしました。
「また、話し聞いてもらってもいい?」
と言うので聞いてみると、あれから父と話をして、父に祖父のことを今知りたいと思っているか。悪い人かもしれない祖父のことを知りたいかと聞くと、
『お父さんももう、この歳まで知らずにいたから、もう知らなくても良いと思っているんだ』
と言われたそうです。

「正直今は、自分の祖父が、誰なのか分からないって気になるから知りたい気持ちと知るのが怖い気持ちがあるの。」
と私は友人に言われ、次の瞬間

「でも私、お父さんの生まれ育った村へ行って聞いてみようと思うの。だから一緒についてきてくれない?」
と、突然のことだったので、少し考える時間がほしいとお願いしました。

そして、1週間経ち、やはり友人のために一緒に村へ行ってみることにしたことを友人に伝えると喜んでくれました。

ただ、いざ村に着いてみても、友人は、おおよその場所しか知らないので二人で、たぶんこの辺だよねという感じでした。

あまり歩いている人もおらず、偶然見つけたお婆さんに、友人の祖父の名前をだし、この名前を知っているかときくと顔色を変え、「知らねえ!」と言われてしまいました。
その直後、後ろからおじさんが、やってきて、
友人が「あの…」と声をかけた瞬間
『婆さんに変なこと聞くな!」と言われ、怖くなった私たちは村から逃げるように村から離れた宿泊するホテルの方へ向かうことにしました。

ホテルの予約時間になるまで二人でカフェで、くつろぐことにしました。
まさか、あんなに村人から冷たくされるなんて思っていなかった私たちは、初めて村の怖さを知りました。

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関連タグ: #SNS#事故物件#声
コメント(1)
  • 知らないほうが幸せって事もありますからねぇ……🤔

    2022/10/10/17:18

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