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心霊

ぴさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

いつもそこから
長編 2023/03/13 17:15 3,103view

最初無視を決めこんでいたのですが、うめき声はいつまでたっても止みません。

いい加減しつこいと思い友達に注意しようと友達の部屋に入ったら、そのうめき声は急に聞こえなくなりました。

そして友達を見てみると、ベッドの上でスヤスヤ眠っているのです。

その日は自分の勘違いと思ったけど、翌日もその翌日も同じように夜中になると、隣の部屋からうめき声が聞こえてきて、だんだんと恐怖に囚われるようになりました。

友達に話しても、笑い飛ばすだけなのです。

「そんなの聞いたことないよ」と友達は言うのですが、私は連日続けて聞いています。

さすがに聞き間違えとは思えなかったし、奇妙な出来事に一人悩んでいました。

それから少しして、決定的な心霊体験をしました。

私が友達がいない昼間にリビングでご飯を食べているときに、またそこから変な声が聞こえてきたのです。

今度はうめき声というよりも子供の泣き声みたいな高い声に聞こえました。

私はそれを耳にしてすぐに原因を突き止めようと、声の元へと駆け寄ったのです。

私は友達の寝室の前にいました。

やっぱり原因はここだと思いました。

ゆっくりと音を立てずに部屋を開けてみたら、今度は声が途切れなかったです。

友達の部屋に入っても音は途切れず、わんわんと泣く子供の声が押し入れから聞こえてきます。

私は慌てて押し入れを開けました。

そこに子供がいるのを疑いようがないくらい声が近かったし、押し入れの襖を挟んで確実に小さい子が泣いていると思ったのです。

しかし、慌てて押し入れを開いたら、さっきまで大音量で聞こえていた声がぴたりと止まったのです。

そして瞬間にシンと沈黙が流れました。

押し入れの中には何もありませんでした。

本当に何もなくて、押し入れなのに物一つ置いていないのです。

私はその押し入れがものすごく異様に見えて、すぐにそこを閉めました。

そして慌てて部屋を出ようとしたらまた子供の泣き声がそこから聞こえてきたのです。

もう怖くて怖くて、すぐにマンションのカギをもって外に逃げ出しました。

友達が家に帰宅するのを待って、夕方に家で起こった出来事を話しました。

友達はきょとん顔で、私が言うことになんとか耳を傾けてはくれました。

でも友達はそんな怪奇現象を自宅で体験したことがないというのです。

私は短い期間に何度も同じ場所で、変な声を聞きました。

でも友達は一度も声なんて聞こえたことがないというのです。

友達が嘘をついているようには見えず、それで悩んだ末にはっと気づいたことがありました。

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