不思議な騒音トラブル

Sの家の中を闊歩する不審な男。
その男がノッシノッシと風呂の方へと向かっていく様子。
戻ってきた男がキッチンで何かをしている様子。

Sは叫びました。
想像したくなかったような光景がいくつも映っていたからです。

これを聞いて、クレームを送った主である爺さんがSの元へとやってきました。
しかし、最初はキレ気味だった彼もSの真っ青な顔を見て怒るに怒れない状態に。

Sは彼にPCの映像を見せ、状況を説明しました。
私は一日会社にいたから音を出せるはずがない、騒音の犯人はこの侵入者だと。

しかし、その爺さんはこれを見て「こりゃ○○さんじゃないか！？」と驚いた様子で言いました。
「えっ、知ってるんですか！？」とS。
「ああ、前にここに住んでた人だよ。いい人だったよ……交通事故で亡くなったんだ。もう6年以上も前の話かなぁ」と爺さんは続けました。

Sは気味が悪くなり、そこからはすぐに引っ越しました。
さらに不思議だったのは、この世のものではない男を映した録画ファイルはいつの間にか壊れて再生できなくなっていたこと。
Sは今では「オバケなら騒音立てんなよ」などとネタにして話すこともあるようですが、あの男はいったい何をしていたんでしょうね……。