封印した記憶
投稿者:八尺マン (46)
短編
2022/06/17
20:29
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と、ここで記憶の扉が開くのを感じた
俺は黒ずくめの服を着て、時を遡る儀式をしている
友達が貸してくれた漫画に載っていたやり方だ
深夜に部屋を真っ暗にして出来るだけ狭い場所で行うのがいい
紙にひたすら呪文を書くのだ
どれだけの時間、作業していただろうか
ふいに誰かが入ってきた
全身真っ黒な人が俺の部屋に入ってきた
背が高い
俺の父さんも大きいが、この人はもっと大きい
2メートルはあるんじゃないだろうか
そんな奴が俺をじっと見つめている
なんだ? 何の用だ?
今、忙しいのだけど
え? 写真?
撮りたいなら撮れよ
でも、俺は忙しいんだから、邪魔しないでくれよ
・・・
・・・・・・
まぶしいなぁ フラッシュ撮影なんかすんなよ
これで効き目がなくなったらどうするんだ?
だいたい、あんた誰なんだ?
え?
教えてあげようかって?
いや・・・いいよ
・・・いや、いいって!
いいって言ってるだろ!
人の話を聞けよ!
お・・・おい
何をやってるんだ?
なんで、目に指を・・・
ちょっと・・・やめろって
やめ・・・
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