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呪い・祟り

ぴさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

不幸は繰り返す
長編 2022/04/04 21:50 4,370view
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私と叔母はとても悲しみ、亡くなったヒナの兄弟たちにお墓を作りました。
でも兄は自分がしたことがどれだけ残虐な行為なのか分かっているのかいないのか、特に気にしたそぶりもなく、自由きままに過ごしていました。
叔母はきっと兄の行動にかなり堪えていたと思います。

私は心配していました。巣に残ったあのヒナが無事に大きくなれるのか心配になったのです。
兄はもともとしつこい性格です。叔母が目を離した隙に、またヒナを襲ってしまうかもしれないと心配になったのです。

ただ私の心配は杞憂に終わりました。
兄がそれ以上、小鳥のヒナを狙わなかったわけではありません。
翌日には忽然と小鳥のヒナが巣から消えていたのです。それ以降、親鳥の姿も見えなくなったらしく、どうやらどこかに引っ越したか巣立ったかだろうと叔母は言っていました。

このような残虐な兄を見て、私はそれから兄に着いて回ることが減少しました。なんだか私は兄が怖いと思っていました。
多分幼いながらに、本能的な何かが兄の性質を怖がっていたのでしょう。

兄もそんな私を見ても、特に寂しがる様子は見られませんでした。

成長するに連れて、兄の残虐性は増していき、私は何度か動物を虐待している様子を目にしたことがあります。
父と母も知っていたようですが、見て見ぬふりをしていました。そんなときに、あの悲劇は起こったのでした。

珍しく私は兄と共にいたのです。公園で遊んでいて、両親が急な用事で先に帰ることになり、もっと遊びたい私に兄が付き添ってくれました。
一見優しく見える行動ですが、兄は私のことなど一切見ずに、公園で羽ばたく小鳥を追いかけていたと思います。

なんとなく、叔母が大事にしていた小鳥に似ている気がしました。
おそらくですが、兄はまた酷いことでもしようと考えたいのではないでしょうか。
私は思い出したくない過去を呼び起こされたようで、すごく嫌な気持ちになりました。
だからひたすら公園の遊具に夢中になって遊んでいました。
無意識にそうやって兄の行動を見ないようにしたのかもしれないです。

しばらく夢中になって遊んでいたのですが、急に兄の姿が見えなくなっていることに気づきました。
私が不思議に思って公園の近くを探してみましたが、どこにも兄の姿は見つかりません。
私は兄がいなくなった公園で一人でぽつんと兄を待っていました。
しかし、迎えに来たのは暗くなって家に帰ってきていない兄妹に気づいた父で、兄はその日見つかることはありませんでした。

兄はそれから3日後に、近くの池で冷たくなっているところを見つかったそうです。
警察の見解では池で足を滑らしたのではないかという話で、事件性は薄いとのことで捜査は打ち切られました。
私も両親も心を痛めて悲しみましたが、私は同時に兄という怪物を恐れなくていい安堵も少しだけ感じていました。
そして最後に見た兄とあの小鳥を思い出すのです。

なんとなく、私はあのとき兄が殺し損ねたヒナのことを思い出します。
最後に兄はあの小鳥に似た鳥を追いかけていたのをこの目で見ました。そして事故に遭った。
あの賢い兄が池で足を滑らすなんて馬鹿なことをするでしょうか。不

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