旧校舎の呪い

数年前、私がとある学校の教員をしていた頃の話です。

その学校にはほとんどの教室が使われていない旧校舎がありました。
移動教室などで向かい側の校舎に行く際には必ず通ります。

その旧校舎には「何かいる」という噂がありました。
霊感の強い教員は必ずダッシュで通ると言っていたり、特別支援学級の生徒がいきなり天井に向かって韓国語で話し始めたりと、不気味なことが続いていました。

ある日、耐震強度の問題で、旧校舎が取り壊されることになりました。
放課後、私の担当する学年の教員3人で、旧校舎の噂について笑い話を交えながら話した日の夜、私は高熱とひどい腹痛に襲われました。

ですが、翌日の朝には何事もなかったかのように熱も下がり、体調も良くなっていたのでいつも通り出勤しました。
学校に着き、同僚に昨晩の事を話すと、2人とも同じ症状だったことがわかりました。
当時腸風邪などは流行っていませんでしたし、同じ食べ物は口にしていません。

私たちは旧校舎をネタにしてしまった呪いだと思っています。