奇々怪々 お知らせ

心霊

あかりさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

新築なのに空気が重いアパート
短編 2021/10/23 20:11 1,182view

私は結婚を機に叔父が建てたアパートに旦那と引っ越しました。

叔父が建てたということもあり、4部屋の中で一番に部屋を選ばせてもらい、部屋番号も自分たちで決めさせてもらいました。

一番奥の2階の部屋を選ばせてもらい、建ててすぐに引っ越しました。

ドアは1階にあり、ドアを開けて玄関、すぐ階段があって、階段を上がると2階の部屋にいけるアパートでした。

階段を上がってすぐ左に1部屋、右にトイレ、まっすぐ行くとキッチンダイニングがありその奥にもう一部屋洋室があるアパートでした。

第一印象、階段上ってすぐ左の部屋がなんだか暗く、嫌な感じがしましたが、新築だったのであまり気にしないように過ごしていました。

このアパートで暮らしだし、妊娠、出産を経験し、家事、育児に大忙しでその部屋の感じをすっかり忘れていて、子供が増えたことによりその部屋はだんだん荷物置きの倉庫のようになっていっていました。カーテンもほぼ締めきっていてどんどん暗い部屋となっていきました。

すみ始めてから2~3年目くらいから徐々に変化が表れ始めました。

最初はその部屋を通り過ぎようとした時に女の子の声が聞こえて、その数日後くらいに、3歳から4歳くらいの髪が肩くらいにのびた女の子が立っていて、一瞬立ち止まってしまいましたが、「ヤバイ」と心の中で感じ見ないふりをして通り過ぎました。
旦那にもすぐこのことを話しましたが、「座敷童でもおったんじゃろ?ええ方に考えよう」と言われ、忘れることにしました。

でもその後、不定期に男の子が見えたり、入っただけで嫌な感じに思ったり、空気が日に日にその部屋だけ重くなっているように感じていました。

そんなことが何回かありましたが、金銭的にもすぐに引っ越しは出来なかったのであまり考えないようにして過ごしていましたが、住み始めて6年目くらいに子供も成長し、狭く感じていたので、家を建てることになり色々準備に追われながら住んでいたある夜、夜中の2時(後で確認しました)急に体が動かなくなってき、布団にくるまっているのにとても寒くおかしいな?と思っていたら、どんどん体が重くなっていって、怖い!と思ったので隣で寝ている旦那を起こそうと声を出したのですが、まったく声が出ず、叫ぶことも、体を動かすこともできず「ヤバイ」と思ってふと目を開けると、知らない女性が私の顔を覗いていまいた。

すぐ目をつぶって、とりあえず声を出すことだけに集中して、これ以上見たらダメだと思ったので、絶対に目を開けないようにひたすら自分の声だけに集中してやり過ごすことに決め、数分間耐え続けていると、急に体の呪縛がとけて声を出せるようになったので、すぐ旦那を呼び、起こせない体を起こしてもらい、何とか話せるようになりました。

あの人は誰だったのか未だにわかりません。
引っ越すまでに何度かあの部屋で女の子を見たり、声が聞こえてくることもありましたが、家も順調に建ち、思ったより早く引っ越せたのであれ以上の経験はありませんが、未だに立っているそのアパートを見ると少し寒気がします。

1/1
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。