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不思議体験

ぴさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

嵐のような風の日に
長編 2023/03/18 18:17 3,899view

どこの人とうちを間違っているのだろうとか、なぜ間違うのだろうとかいろいろともやもや考えてしまいました。

いくら考えても答えは見つからなかったし、なんだか気味が悪かったので、テレビをつけました。

なるべく明るい番組を見ようと思って、テレビを付けたものの、その日に限って明るい番組はやっていませんでした。

ニュースも怖い事件の話をしていて、仕方なく消去法でサスペンスドラマを見ました。

そのドラマが終わって、やることもないのでソファーでゴロゴロスマホを見ていたら、眠くなってきたのです。

気づいたときには夢の中で、私はその夢で雨の中血まみれのナイフを持って立っていたのです。

本当に怖い夢でした。

今もあのナイフを見たときの衝撃は恐怖でしかありません。

その夢は人殺しをしてしまう夢なのです。

思わず私が刺してしまった人が自分の息子なのですが、とっさにそれを隠すために家の裏の敷地に遺体を埋めました。

がくがくとずっと体が小刻みに震えていたし、自分がしたことの重さに心臓がドキドキしました。

人にバレてはいけない秘密をその後必死に守り通す夢なのです。

目が覚めて、すごく嫌な気分になりました。

そしてさっき見たサスペンスドラマの影響を受けたのかと、テレビを見たことを後悔しました。

外は相変わらずビュービューと強い風だし、気づいたら雨もしとしとと降ってきていました。

立ち上がって伸びをしようとしたら、突然家の電話が鳴ったのです。

思った以上にびくっと私の体が揺れました。

今日はよく電話がかかってくる日だなと思いながら、電話に出たのです。

もしかしたら外出した家族からの電話かもしれないと思いました。

そして気を抜いて電話に出たのですが、電話口から聞こえたのは「ガガガガガ」という酷いノイズ音でした。

びっくりしました。

そしたらまた例の無言電話が続き、嫌な予感がしました。

まさかねと思っていたらまた「佐藤さんですか?」という声が聞こえてきたのです。

3人目となると、さすがにおかしいと思いました。

相手に謝られたので思い切って気になることを聞いてみました。

「何度も佐藤さんですか?とかかってくるのですけど、佐藤さんの電話番号と似てますか?」と聞いてみたのです。

でも相手は「いや、間違いなくかけたはずなんですが。」と言うのです。

うちの番号を教えてみたら、相手はびっくりしていました。

「全然違う番号です」というのです。

お互いにすごく不思議になりながら、電話を切りました。

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