私は電話でＨさんに「何があったの？」と聞くとＨさんは「夢に出てくる女がいた」というのです。
私はＨさんに「もっと詳しく知りたい」というとＨさんは「女子更衣室の掃除の時によく血だまりが出来ていたの。わたしは単純に生理の人の血だと思って掃除をしていた。でも毎回血だまりがあるのは同じ所だったんだ。で人感センサーの事があって以来、女に追われる夢を見て捕まるところがその地だまりの所だって気づいたの」
そこまで聞きいた時点で私は恐怖を感じていました。
Ｈさんは続けて「そして倒れた時その女が目の前に現れたの、しかも前に聞き取れない声で叫ぶって言ったでしょ？なんていってるか分かった」
僕は「なんて言ってたの？」とＨに聞くと「カワッテ。だってさ」その言葉の意味が分からなかったので、とりあえずＨさんを励ましているとＨさんは追いかけて来た女性の特徴を話してくれました。
それはなんと以前、水着姿で倒れた女性と服装や体形など確実にその彼女だったのです。
その事をＨさんに伝えようとした時でした。「ピロンピロン」と人感センサーの呼び出し音が鳴りました。
こんな状況の中、一人でプールに行くのはとても嫌でした。しかし、仕事と割り切り本当に侵入者がいる可能性もあるのでプールに向かいました。
センサーが感知したのは地下の給水バルブがあるフロアでした。
念のため確認に行くとバルブから水が滴っていたので雑巾でふき取ると水が真っ赤に染まっていました。
私は「うわぁ！」とびっくりして立ち上がると、あの日倒れていた女性が大きな口を広げて立っていました。
私は「だいじょうぶですか？だいじょうぶですか？」と呼びかけられる声で目が覚めました。
いつもなら、警備会社に「異常なしです」と私が電話をかけてくるのにその電話がなかったので警備員が見に来てくれて発見してくれました。
最初は侵入者に襲われて倒れたと思われていて警察も出動しましたが、私は自分が体験したことを警察と警備員に話すと「疲れてるんですね」といわれ病院に運ばれました。
後日、上司に女性の事を聞くと３日間危篤で４日目に亡くなったそうです。
そう考えると、人感センサーのエラーが多くなった時期と重なりさらにゾッとしました。
ちなみに私とＨさんは仕事を辞めましたが、Ｈさんは未だにあの女性に夢の中で追いかけてくるそうです。
良ホラー