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misaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

産後鬱の母親
短編 2022/02/09 21:28 969view
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産婦人科で働いていた知人から聞いた話です。

産婦人科には産後鬱や育児ノイローゼで悩んでいる女性が多く、どうかするとヒステリックに喚き、医者や看護婦に当たり散らす人もいました。

N田さんもその一人でした。
しかし彼女の主張は他と一風変わっており、お腹を痛めて産んだ我が子が自分の子じゃないと訴えるのです。

「この子はよその子よ、わかるのよ!」
「何言ってるんだ、この子は俺たちの子だ。お前にそっくりじゃないか」

生後三日目、真っ赤で皺くちゃの赤ん坊は性別すら定かじゃありません。なので「自分の子じゃない」と駄々をこねるお母さんもまれにいました。
そのたび旦那さんや担当看護婦が説得にあたり、母親の自覚を芽生えさせるのです。

ところがN田さんはなかなか納得してくれず、最後まで頑なに授乳や抱っこを拒絶し、退院時もまだ「私の子じゃない……私の子じゃない……」と呟いてました。

数十年後に遺伝子鑑定が行われ、N田さんと息子に血の繋がりがない事実が判明しました。
同僚が嬰児交換をしていたのです。

やっぱり母親には自分の子がわかるのでしょうか?
N田さんの主張は漸く世間に認められたものの、その頃には既に彼女は他界し、癌で亡くなった実の息子さんとも会えずじまいだったそうです。

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関連タグ: #病院#赤ちゃん
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