竜神伝説の噂

集落の奥に『竜ヶ窪』という池があります。

そこは、名水百選にも登録されており、全国からたくさんの方が観光に訪れます。

しかし、この池には龍の神が宿っていると言い伝えがあり、池に石を投げたり、池で水浴びなどをすると、龍の神が怒って呪われるという竜神伝説があります。

ある者は、晴れた暑い日に信州の北の天満のお参りに行き、その帰りあまりの暑さにこの竜ヶ窪で水浴びをしたそうです。

しばらく泳いでいくと、突然霧が現れました。
慌てて上がろうとするけど、霧はさらに深くなり空にも黒雲が広がりました。急いで帰ろうとしている間も黒雲と雨がどこまでも追いかけてきたそうです。

何とか帰宅するも、その者は原因不明の病にかかり亡くなってしまいました。
これも、竜の池の主に追われて死んだのではないかという噂の一つです。

この竜ヶ窪はとても神秘的で、足を踏み入れると静かな空間となります。
鳥の鳴き声すらなく、森に囲まれているので風がなく、水面は穏やかで鏡のようです。
訪れた際は池の神に狙われないよう、マナーを守りたいものです。