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心霊

アイミさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

「心残り」マキちゃんに捧ぐ
長編 2021/12/20 22:35 3,773view

そして更に、翌日の夜…。
また聞こえたのです。

そう…あのカサ、カサ、カサ…と、言う音が…
「間違いない!私は寝ぼけてなんかいない」
「誰かが意図的に音を出しているんだわ!」

時計を見るとやはり、夜中の3時でした。
3日間、同じ時刻に同じ音がするのです。
さすがに恐怖心がつのってきました。

私は布団の中に入り、小さく丸まって震えていました。
すると突然、我が家の周囲をぐるぐると、誰かが回つている絵が見えたのです

「見えた」と言っても、この目で確かめた訳ではありません。
布団の中でギュッと目を閉じているのに、脳裏に焼き付くように外の様子が見えるのです。

その人は、ぼんやりとしていて顔は見えません。
ふわりふわりと風のように浮きながら、私の家の周りを上から眺めています。

その後、その人は玄関前に立ちました。
そして鍵のかかっている扉をすっと、すり抜けて我が家に入り込んできたのです。

「入ってきた!」
「どうしよう…」
その人は、私の部屋に続く階段を上がってきました。

私はあまりの恐怖に、息を殺し布団の中でじっと耐えていました。

「何者なの…?」

ついにその人は、すっとふすまを通り抜け、私の部屋に入って来ました。

すると今度は、身体は見えなくなり、足首から下だけの映像に変わりました。
もちろん「目で見えている」のではなく、脳で見ているのです。
不思議な現象ですが、本当に見えたのです。

白い足だけが、ゆっくりと私のベッドに近づいてきます。
畳を踏むたびにミシッミシッと言う、音を立てながらゆっくり近づいてきます。

足音が最大に大きくなった時、その人は私のベッドの前に立ったのです。
もう怖くて怖くて身体が、カチカチに固まっていました。
私は、息を殺して眠ったフリをしていました。

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