真夜中、天井から降りてくる声
投稿者:日枝 (1)
短編
2021/08/17
21:53
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私のこの怖い話は心霊現象でしょうか。
数十年前の話です。
当時は夜中によく鐘縛りに遭っていました。
真夜中、丑三つ時だったでしょうか。
天井から声が降りてくるのです。
「登り○○行きの急行列車」
「登り○○行きの急行列車」
駅の構内放送みたいでした
「○○」はよく聞き取れませんでした。
何処かの駅名でしょうか。
初めは何のことか、サッパリ分かりません。
怖さよりも「何?」だったのですが、一瞬で「何?」→「怖い!」に変わりました。
その声はドンドン私が寝ている布団に近づいてきます。
そして大きくなってきます。
身体は動けません、鐘縛りです。
もの凄い恐怖感です。
「登り○○行きの急行列車」
「登り○○行きの急行列車」
近づいてくる度に、その連呼も早く大きくなってきます。
声だけです。
間夜中、真っ暗な部屋、その声の姿は何も見えません。
おまけに鐘縛り、全く動けない。
より一層恐怖感が襲ってきます。
遂に私の耳元まで来ました。
耳元でひそひそ話とか、そんなレベルではありません。
私も耳から数センチの距離で大音量で、
「登り○○行きの急行列車」
「登り○○行きの急行列車」
私は思い切り悲鳴をあげました。
「ギャー!!」
すると、目が覚めて鐘縛りは解けました。
「登り○○行きの急行列車」の声も消えました。
あれは何だったのか?
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