初めての恐怖体験「効かないよ…」

目覚めた翌朝私は鏡をドキドキしながら見ると、ハッキリと人の手形が首にしっかりと残っていたんです。
もうどうしよう、私にはどうしようもできないのかと考えはまとまりません。
このままじゃ連れてかれる、そう思いました。赤紫なのか黒にも見える、指の形までしっかりと残っていたんですから怖いに決まってます。
あれは夢じゃなかったんだ。
でもどこにこんな怪異現象を相談すればいいのかわからないし、変なやつと思われたくもないし、もしお祓いをすることになったらお金も高額でかかるし…とそこだけは現実的なんですよね。
恐怖は大きくなるばかりです。

こんだけ恐怖を感じているのにきっと言っても誰も信じてくれない、そう思っていたのですが、実は私の家系特に母親の実家はそのような力が強かったらしく、私の首についた跡を見た母は仰天し色々お守りやら盛り塩やらしました。
実家だったので仏壇やら神棚やら思いつく限りのことをして、いざ二日目。
手にも塩を握ってましたね。
やはり夜中の2時ごろにうなされ、息が出来ない苦しみで目を覚ましました。

私の前にはまるで真っ黒な影嫌なオーラというかエネルギーを感じるほど、でもここで怯んだら連れてかれる。
「おりゃぁ」声は出ませんが神棚に祀られていた塩を握った拳で殴りました。
その場で霧が霧散したイメージです。
手応えは…あった気がします。

ちなみにはじめに盛った盛り塩は完全に溶けてしまっていました。
あまりにも強い相手ですと塩も溶けてしまうそうです。
何度か盛り塩も取り替えることを続けて、お守りはというと、水晶玉がものすごく黒っぽくなってしまって見えましたね。
その後の数日は温かい光が私の部屋を包んでいるのか、警戒してくれていたのを肌で感じることができました。
きっとそれは私のご先祖さまでしょう。
それからはその殴ってしまったモノには会っていません。

他のものにならまだまだいっぱいその後も出会ってしまっているんですけどね。

あの恐怖の空き地今はもうありません。
既に戸建てが建ってしまったうえ隣人が楽しそうに住んでいるのもわかってはいるのですが、今でも私は実家に帰るとそちらを見るのが少し怖く感じます。
やっぱり何かに見られている気がして…
気のせいだということにしときましょう。
それよりすごいこともその後は山程経験しましたからね。
今ではこの世のものじゃないのが見えても極力目を合わせないようにしています。

さすがに初めての恐怖体験は忘れようがありませんね。
普通だとあり得ない体験を鮮明に覚えている初めての経験でした。
これでもまだまだ序の口の段階レベルの怖いお話ですが、実際その場になると初めてだとパニックになってしまいました。今ではある程度なら対処出来るようになりました。
慣れも怖いものですね。