なおも白衣の男は俺ににそう問いかけ続けている
「はあ」
何がなんだかわからずそう空返事して周りを見渡すと
どうやらここは診察室のようだ
「あの一体私に何が起きたんでしょうか？」
状況がよく理解できずにそう白衣の男に問いかけると
ハッと彼の目の色が変わり色々な質問をされた。
３０分以上色々な質問をされ続け
正直内容もちんぷんかんぷんなものが多かったが
「落ち着いて聞いてくださいね」
の前置きの後とんでもないことを男は喋り始めた。
なんと俺は２年も前からこの精神病棟に入院している患者なのだという。
２年前この大学病院の売店でアルバイトをしていた俺は
急に倒れて運ばれた後
記憶喪失状態になり通院していたのだが
妄想状態がかなり強くなり精神科病棟に入院することとなったらしい
正直夢かと思った
あれだけ勉強した医師免許の勉強や愛する奥さんやA子が妄想なわけない
ただ
なぜか勉強した内容も奥さんの顔もA子の顔ももう思い出せなくなっていた。
勉強をしたこと、奥さんとの馴れ初めやA子との出会い、仲間とした飲み会は覚えているのに
みんなの顔や具体的に行ったお店だけがぼやけているのだ
上野で生まれ育ち大学を卒業後医師になったはずの俺は
千葉で生まれ高校を卒業後フリーターになった30歳の男だった
そして極め付けは鏡を見たときだ
誰だこいつ？？
それが鏡を見た時の第一印象だった
鏡の中にはおおよそ俺とは似ても似つかない窪んだ目とガリガリの体が特徴的な
不気味な男が映っていた
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実際あり得そうな怖い話ですね。
世にも奇妙な物語のようですね…
不思議な世界観に惹かれました。
これはA子の復讐で、一服盛られた後に精神科医とグルになって騙していた、というオチかと思ったら違うんですね。だとしたら、救われない、恐ろしい話です。
嘘を言っている様ではないので信じますが、パラレルワードだとすれば何かのきっかけで帰れると思いますが。
当然、ご両親の顔も知らない人なんですよね？
統合失調症なんだよなぁ
妄想とか夢の中で一生生きれるなら一生いたい