不倫をした報い

泥棒？何？？何で？？？

Aさんはパニック状態です。
動くことも逃げることもできず、湯船の中で中腰になった姿勢のまま、音を立てないようにすることしかできません。

Aさんは心の中で、

“助けて！！◯◯くん！！”

と、男性の名前を叫びました。

その瞬間です。

恐ろしい形相をした巨大な女の顔が、スーーッ……と壁から現れたかと思うと、ゆっくりと浴室を横切り、そのまま反対側の壁に、スーーッと消えていったのです。

Aさんは腰を抜かしてしまいました。

その女の顔は、確かに今日会った男性の奥さんのものだったのです。

Aさんは風呂場から転がり出ました。
女の顔が消えていった壁の向こう──リビングを見てみると、閉めていたはずの窓が開いていて、カーテンがひらひら揺れていたそうです。

この出来事が決定打となり、Aさんはすっかり心を入れ替えました。
弁護士を通して奥さんに謝罪の意思を伝え、然るべき慰謝料も払ったそうです。
決して安くない金額でしたが、Aさんはなんとかお金を用意して、相手が提示した通りの額を一括で支払いました。
とにかく一刻も早く謝罪をしたい気持ちでいっぱいだったと言います。
もちろん、その後男性とはスッパリ縁を切りました。

人の道を外れてはいけない。決して許されることではないと言って、Aさんはこの話を締めくくりました。
皆さんも、恋に目が眩んで外道を歩まないようにどうぞご注意ください。