公衆電話とずぶ濡れの男性

10年前の話ですが
私の住む街に周りは畑で道路が急カーブになった先に
トンネルがあるのですが
その手前に農業層水路の側にポツンと公衆電話はありました。

私は学生時代毎日その公衆電話の前を通学路にしていたのですが
よく電気が点滅しているところを見かけたり
知人は人が入っているところも目撃しています。

単に誰かが利用しているだけと思ったかもしれませんが
絶対にあり得ません。

なぜなら当時でも携帯電話は普及してみな持っていたし

周りは農地で民家も遠くお店もない。

何より地元の人は絶対に利用しない理由があったからです。

実はこの公衆電話は
飲酒運転の末、スピードの出し過ぎで
トンネル前のカーブを曲がりきれなかった男性が
車ごと農業用水路に突っ込み死亡しています。

周りが農地だったこともあり民家が離れていた為
発見まで時間がかかり
酔っていたためか車から脱出できず
死因は溺死だったと聞いています。

先ほど公衆電話を利用している人の目撃もあると
述べましたがその多くが
びちょびちょに濡れている男性です。

それは雨が降っていないにもかかわらず…。

小さな町なので亡くなった方の家族を知っているのですが
その方は飲みに出た帰りには
家族に「何かコンビニでいるものあるか？」
と電話をかけていたそうです。

もしかしたら自分が亡くなったことをわからずに
家族に電話していたのかもしれません。