頭の中に映像が鮮明に映し出される不思議な体験

23歳の冬に体験した話です。

私の住んでいる町はご近所付き合いが良く、老若男女関係なく立ち話をするようなご近所付き合いでした。

ある日、ご近所の痴呆症になったおじいさんが家から出てしまい近所の方で捜索し、そこに私の母も一緒に捜索していました。

私は遊びに行く約束をしており待ち合わせの時間が近づきもう家を出ないと間に合わない時間だったのですが、祖母と一緒に住んでおり祖母を1人にする事ができず、母の帰宅を待っておりました。

私は今の状況を友人に説明し遅れることをメールで伝えようと携帯電話を手にした瞬間のことでした。

いなくなったおじいさんが歩いている姿が一瞬、頭の中に鮮明に映し出されたのです。

その映像は、自宅から歩いて10分くらいの所に工場の前にバス停がありそのバス停の前をおじいさんが歩いている映像でした。

その映像を見た途端、身体中に虫がゾワゾワと蠢く感覚に襲われ居ても立っても居られなくなり、すぐに母に電話をし、母が帰宅する前に家を飛び出し見えた映像の場所まで自転車で駆けつけると、おじいさんがとても不安そうな表情で映像で見た通りの場所、位置を歩いており向いている方角まで見た通りでした。

おじいさんを見た途端、ゾワゾワする感覚がスッと消え私の心も落ち着きいつもどりに戻りました。声をかけると安心し一緒に帰宅し一件落着となりました。

どう説明していいのか分かりませんが、映像が見えた感覚はとても不思議で、本当に一瞬の出来事なのですがとても鮮明で頭にはっきりと残る映像でした。とても不思議な体験でした。