その夜私は知り合いの店で酒を飲み、繁華街を歩いていた。
その時だった。
『 ｷﾞｬｱｱｱ！！』
断末魔をあげ、自分の前に女が降ってきた。
旗を立てるコンクリ製のブロックに、背骨を突き上げられ、女は「へ」の字に曲がった。
私は一瞬混乱したが、すぐに理解した。
ここは地元では有名な、自殺の名所となっているビルの前だ。
その屋上から女が飛び降りた。
女は断末魔を上げ、口からブクブクと血の泡を吐いた。
全身をビクビクと震わせ、顔面はみるみる青ざめていった。
寂れた繁華街だが、どこからか野次馬が現れ、人だかりになっていた。
私はすぐに救急車を呼んだが、誰が見ても彼女が助からないのは明らかだった。
救急隊員が「へ」の字に曲がった女の体を担架に乗せて運ぶのは、とても痛々しい光景だった。
そして忘れられないのは、女の断末魔だ。
5階建てのビルの屋上から飛び降りて、コンクリのブロックに背中を激突させた女は、人ならざる断末魔をあげた。
恐らく、気管が無理やり圧迫されたためだろう。
生きた人間には出せない音だ。
獣の雄叫びのような音。
命が破裂する音。
その音が耳から離れない。
私は度々、その光景を夢に見てうなされた。
しばらく経って、私はまた悪夢にうなされていた。
目の前に女が落ちてきて地面に激突する。
『 ｷﾞｬｱｱｱ！！』
何度も同じ光景が繰り返される。
女が落ちてきて、叫び、へし折れる。
『 ｷﾞｬｱｱｱ！！ 』
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人のような違うような
でも生きてる感強い
サギですな。
確かに不気味な鳴き声ではある。
色んなアプローチ方法を考えつかれてて感心します
うち田舎で家の真ん前、道一本挟んだ正面が山でしかも盆地で囲まれてるようなとこで、サギとキツネとシカが断末魔のような鳴き声で夜中心臓跳ね上がるくらいビックリしてますわ。子供の頃は正体知らなくてガチビビってたけど、今は最初の一声でビックリするだけであとはうるさいなぁて感じまでは慣れました。でもこれがふいに脳内再生されるのは慣れません。頭内爆発音症候群のせいでこの鳴き声も寝入り端になるんですよ。慣れても嫌な声ですね。