ホテルでの出来事

私は2泊3日で、会社の研修に行きました。その場所となったのがあるビジネスホテルでした。

その研修は他の会社の人たちも来ており、交流を深めることもでき、なかなかに有意義な時間を過ごし、研修1日目を終えました。

私は5階の部屋だったのですが、仲良くなった同世代の女性と同じフロアだったため、一緒にエレベーターで5階に向かい、そのまま別れて部屋に入りました。

その日、私は悪夢にうなされました。内容としては、会社の先輩が突然病気で倒れ、救急車で運ばれるというものだったのですが、本当に怖かったのはそこからでした。
私と見ず知らずの人が、その先輩を生き返らせるために狼の神様を呼び出す儀式を行っているのです。方法はロウソクに火をつけ、祈るというようなスタンダードなものでしたが、妙なリアリティがありました。

私はそのまま飛び起きました。時刻は深夜3時。心臓がバクバクしていて、1人で部屋にいるのも怖かったので廊下に出ました。1時間ほど廊下でウロウロしていましたが、流石に部屋に戻り、再び寝ました。

翌朝仲良くなった女性に、「おはよう、よく寝れた？」と聞くと、「いや、それが怖い夢見ちゃってさ…」と返ってきました。
内容は怖くて聞けませんでした。

その後研修2日目を何事もなく終え、夜も悪夢は見ませんでした。しかし、今度は朝5時に声がして目が覚めたのです。
リモコンもテーブルの上にあるのに、テレビがついていたのです。1日目にはつかなかったテレビが、一体なぜ独りでについたのか。やはりこのホテルには何かいる、と感じました。

研修を無事に終え、家に帰った私はインターネットでホテルについて調べましたが、「(ホテル名) 心霊」と調べても何も出てきませんでした。

果たして「何か」はホテルについていたのか、私についていたのか…。結局詳しいことは何も分からないままです。