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ぴさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

青白い顔の郵便屋さん
長編 2023/01/21 17:17 3,659view

あの日は外がざんざんぶりの雨で、今日仕事が休みで良かったなと思いながら家で寛いでいました。

平日でしたがシフト制で働いている私はちょうど休みの日で、昼まではごろごろと録りだめていたドラマを見つくし、昼からはレンタルしてきた映画でも見ようかな~なんて考えていました。

雨のせいで外出もできないし、そんなことしかやることがなかったのです。

そんなときに、玄関のチャイムが鳴りました。

ピンポーンと軽快な音が鳴り響き、「誰だろう」と私はインターホンを見たのです。

そこには郵便屋さんの格好をしたお兄さんが立っていて、何か届け物かと思い、慌てて玄関の戸を開けたのでした。

立っていたのは20代後半くらいに見える青白い顔の郵便屋さんでした。

いつもならさっさとサインして郵便物をもらって終わりなのですが、その日はちょっと違いました。

私が出ていくと、その郵便屋さんはサインを求めることなく、私に封筒を突き出してきたのでした。

突然無言で渡されて、なんの封筒だか分からなくて「え、これなんですか?」と私は聞きました。

人によってはとりあえずもらっておく人もいるのかもしれませんが、人より用心深かった私は不審なその封筒をすぐに受け取る気にならず、何なのか聞こうとしたのです。

その封筒には宛先が書いておらず、私宛のものかどうかも分かりませんでした。

そしたら郵便屋さんは淡々とした話し方で、「あなたにです」と言いました。

もう一度、封筒をさくっと確認してみたけど、何も書いてない茶封筒なのです。

どうして私宛のものかどうかが分かるのかと不審で、それを問い詰めてみました。

すると郵便屋さんは「あれ、こちらじゃなかったですか?」と聞きます。

そして青白い顔を曇らせて、「すみません。間違えました。」と去っていったのです。

何だったのかと思いながら部屋に戻ると、しばらくしてバイクが遠ざかる音が聞こえました。

雨がさらに激しくなる音がし、こんなときに大変だななんて思いました。

それから映画を見ながら過ごしていたら、救急車の音がして、突然辺りが騒がしくなったのです。

なんだろうと思って外に出たら、隣に住んでいる人が救急車で運ばれていくのに遭遇してしまいました。

奥さんらしき人がボロボロ泣きながら半狂乱になっていて、旦那さんらしき人が運ばれていくところでした。

もう大騒動だったし、私もこういうことに初めて遭遇して、驚きました。

旦那さんはそれから帰らぬ人になったのです。

救急車で運ばれていったときも、そこまで悪いと思っていなかったです。

まだ30代くらいの若い夫婦だったので、まさか命まで奪われるほどの急病とは思っていなくて、数日したら退院して帰ってくるとばかり思っていました。

だけど、隣人はそのまま亡くなってしまったのです。

そしてここからが重要なのですが、そのときに奥さんが言っていたことがあるのだそうです。

それは「手紙をもらった」という話でした。

これは私が直に聞いたわけではないので本当かどうかの確証はありません。

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コメント(1)
  • 郵便局に確かめたのでしょうか?
    郵便局員で無い可能性が高いのでは?

    2023/01/22/01:14

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