お別れの挨拶

主人の祖父のお葬式での話です。

まだ2歳の子供を連れて参列をしました。主人は長男ということもあり、ほぼ義両親と一緒に中心となって手伝いをしていました。私は小さな子供を連れていたため、手伝いを強要されずに済んでいた反面、疎外感を感じるような葬儀でした。義祖父と私はあまり面識はなく、子供も1〜2度会ったことがある程度の関係でした。

葬儀の途中、いつもは大人しい子供が少し騒ぎ始めてしまいました。お坊さんがお経を読んでくださり、静かな葬儀の中、子供が急に駄々を捏ね始めたのです。私と子供は義両親、主人とは少し離れた端っこの親戚の席に居たのですが、主人がこちらに来てこっそりと「外に連れて行って」と言ってきました。悲しい気持ちになりつつ外に出て、子供が落ち着くのを待ちました。

そのあとお経が終わり、肩身が狭くて憂鬱だなぁと思いながら祭壇に戻りました。

暫くすると子供が、「おじいさんが階段から降りてくるよ」と言い出しました。子供が言うには、祭壇のところの階段をおじいさんが降りてきたというのです。他には誰もみている人はいないのですが、子供にはどうやら義理の祖父らしき人を見たそうです。

葬儀中に珍しく騒いだら、他の人には見えないものが見えたり、子供には何か感じるものがあったのかなという不思議な体験談でした。