奇々怪々 お知らせ
           
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不思議体験
亡くなったはずの人が、訪ねてきた。
短編 2021/02/22 21:04 640view
私の父が職人の頭をしていて、住込みで10人程2階に住んでいました。私が高校生になると仕事も下り坂で、1人辞め、2人辞めして数人住んでいるだけでした。

私たちが夕食を済ませ1階でテレビを見ていると、玄関がガラガラと開く音がしたので行って見ると誰もいませんでした。するとまたガラガラと音がして行きますが誰もいませんでした。
何だか気持ち悪いねと話していると、ガラガラと音がして流石に怖くなっていましたが、玄関に行くと数年前に辞めたAさんが立っていました。
「あっ」「東京に用事があって、親父さん元気かと思って」「いやー久しぶり、元気だったかい」と何気ない会話が続き、父が日本酒を持ってきてコップに注ぎ一口口を付けると涙が出てきて、「元気そうで、随分長くお世話になりました」と泣いていました。
20分程いて玄関先で深々と頭を下げて帰って行きました。

何だか珍しい人が来たね、などと話していると、電話が鳴りました。当時は携帯電話はないので、家庭電話のみでした。電話を取ると、さっき来たAさんの奥さんからの電話で、内容が生前はお世話になり、ありがとうございました、という内容でしたが、「えっ」先ほど家に来たことを話すと、多分亡くなる前に色々な所を回っていたのだと思います、と言われていました。と言う事は、玄関のガラガラと開く音は彼が何度も入って来ていたのだと思いました。しかし、そんな事が実際に在るのか、信じざるを得ません。

家に来ていた時は田舎の布団の中で色々な場所を旅していた事になります。でも、実際にここに座って、涙をこぼして居たのは、暫く誰も口を引きませんでした。恐怖というより不思議な感覚に襲われていました。普通ではあり得ない事です。この経験から人の魂の存在は本当に在ると言う事を信じるようになりました。亡くなってからお参りに行く事が出来ました。わざわざ会いに来てくれてありがとうと父が手を合わせたそうです。
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