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不思議体験

ぴさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

違和感だらけの部屋
長編 2022/07/01 21:39 4,153view
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気を付けて換気したり、掃除したりしているはずなのに、カビが無くなりません。綺麗好きな私はそれがとても不快感でした。

理由はおそらく部屋の湿度です。

6月の梅雨の時期でもないのに、普段から異様に部屋がじめっとしているのを肌で感じていました。

除湿器を使ってもなかなかこのじめじめ感が抜けず、なんでこんなに湿度が高いんだろうとずっと違和感だったのです。

とにかくすべての環境がこのように「違和感だらけ」の部屋でした。

住み始めて4~5か月ほど経った頃だったと思います。

宅急便で1つの荷物を受け取りました。

送り主に全く覚えがなくて、一度首を捻りましたが、私宛のものだったので開けてみたのです。

開けてみるとそのダンボール箱には小さな箱が入っていました。

巧妙に作られたおしゃれな箱でそれを開けると、手紙が入っていました。

今思えばあきらかに違和感がある荷物だと思いませんか?ダンボール箱に箱が入っていて、その中に手紙が入っているなんて怪しすぎます。

でもその日の私はそれを怪しいなんて思いませんでした。

なんの違和感もなく、それを受け取り、そしてそれを読もうと思ったのです。

手紙を読もうと思ったのですが、その手紙にはほとんど何も書かれていなかったです。

とても美しい蝶の便せんに、本文は何も書いておらず、送り主らしき人の名前だけ達筆で「みよ」とだけ書いてありました。

私にみよという家族も友人もいません。知人にもそのような名前がいないのです。

私は悪戯にしては手が込んでいると思ったし、わけの分からない荷物に困って、すべて処分してしまいました。

このようにずっと奇妙なことが付きまといました。

あからさまに怖いことがあったわけではないのです。

むしろそれがあったほうがしっかり恐怖を感じられて、引っ越しするきっかけになって良かったかもしれません。

でも私に起こったのはこのような奇妙な小さなことで、これをきっかけに引っ越す気にまではなりませんでした。

ただずっと変な違和感がある出来事が続くのも精神的に来るものがあります。

この部屋は私を次第にイライラさせ始めました。

私は普段そこまで感情的になるタイプではないのに、この部屋に住むようになって、不安や悲壮感や孤独感みたいなものが芽生えるようになりました。

こうして1年くらい住んでいたら、すっかり気持ちが暗く沈んでしまって部屋から出るのも億劫になってきてしまったのです。

仕事も次第に仮病を使って休んだりするようになり、見る見るうちに私はダメ人間でした。

そんな私に手を差し伸べてくれたのが最初にこの部屋の暗さに気づいた友人でした。

私が変わっていく様子に不安を抱いたのでしょう。気晴らしにうちに泊まりに来ないかと誘われたのです。

断る理由もなくて私は誘われるまま、友人宅に泊まることにしました。

二週間くらい友達の家に宿泊させてもらったと思います。

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コメント(1)
  • 母親から虐待を受けていた子供と、その母親の霊だったのだろうか?

    2022/07/04/09:36

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