発狂、逮捕、大病、事故……勤めると不幸になる浄水場

そしてその作戦はある程度成功した。
今でも小さなトラブルはちょくちょく起きるようだが、前のように人生が壊れるようなトラブルが頻発することはなくなったようだ。
とはいえ今も守り神の説得についてはできていない模様。
それに職員は数年ごとに異動で入れ替わるので、入れ替わっていく職員をどう守っていくかについても課題である。
例えば運悪く「目に見えない世界のこと」についての話が嫌いな人間が浄水場長になってしまえば、職員たちにお守りを持たせることがかなり難しくなる。
世知辛いようだが、人の世界においても想念の世界においても交渉や説得というのは重要なのだ。