足を引っ張る中年男性の幽霊

ある女性Aさんが友人2人と、地方の温泉へ旅行に行きました。
宿泊場所は旅館で和風な造りです。
午後から、街を楽しみ夜は温泉に浸かって体を癒します。

旅館に戻った3人は、2階にある部屋で食事とテレビなどを見て寛ぎます。
深夜12時ぐらいに、布団へ入った3人は電気を消して眠る事に。
少し経ってからAさんが、何かの気配を感じ目を開けました。

すると、真ん中で寝ている友人の足元に知らない中年男性がいます。

「あっ、誰？」

と、思ったAさんは体が動かず金縛りになります。
真ん中の友人は、男性に気づいていません。
Aさんは、声を出して起こそうとしましたが声も出ない状態です。

男性は、友人の足を掴みズルズルと引きずりました。
その時、Aさんはようやく金縛りが解けて大声を出します。

「キャー。あなた誰？うわああああ」

すると、男性は壁に消えるようにパッといなくなりました。
Aさんは、真ん中の友人を起こし男性の存在を教えます。

「あんた、さっき知らない男性が足首を掴んで引っ張っていたのよ。」

友人は、驚きましたがそのまま眠る事に。
朝になり、Aさんは目を覚ますと、真ん中の友人は縁側で寝ていました。

「なんで、そんな所で寝ているのよ？」

2人は、不思議がっていると、友人は足首に違和感を感じます。
足首を見ると、なんと赤く腫れているようになっていました。
Aさんは、夜に現れた男性の事を思い出し足首を掴んでいた事を話します。

友人は、全く気付かなかったらしくAさんにとって初めての心霊体験でした。