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不思議体験

キミ・ナンヤネンさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

サバゲ―
短編 2021/11/02 02:27 3,293view

「見たことが無い銃を持ってたし、装備もなんか古い感じだった。ああ、確か黒いフードを被ってた気がする。」

薄暗くて良く見えなかったが、そいつは他のメンバーの銃や装備とは明らかに違っていた。

「黒いフード?誰もそんなの被らないし、黒って、かえって目立つから誰も使わないぞ。」

メンバーの一人がそう答えたが、僕は納得できず、

「黒いフードの額の所に何かのマークの刺繍かプリントもあった気がするんだけど…。」

僕は、そいつに何か他の特徴が無いか考えていた。

「思い出した。弾が妙に痛かったんだ。重い弾を使ったやつがいるんじゃないのか?」

今のサバゲ―では、BB弾の重さが規格である程度決められていて、それより重いものを使う人はほとんどいない。

重い弾を使うとすれば、よほどパワーがある銃か、昔の規制が緩かった頃の物を使っているはずだ。

しかも撃たれた時の銃声というか動作音は電動ガンの物では無かった。

しかし、それらしい銃を使っているメンバーは誰もいなかった。

そうしているうちに、夕食の用意ができるからそろそろ食堂へおいでと夫婦の奥さんに呼ばれた。

銃の後片付けや整備も早々に切り上げてみんなで食堂へ向かった。

「ごめんなさいね、呼んでおいて何だけど、準備が遅れてるみたいで、ちょっと待っててね。」

「よかったら俺ら何か手伝いますよ。」

メンバーの2~3人が厨房へ手伝いに行った。

「どうもありがとうね。それじゃあ、その間は皆さんこれでも見ててくださいね。」

奥さんに手渡された物は、今までの客、サバゲ―グループの集合写真を収めたアルバムだった。

アルバムの表紙には日付が書いてあり、一番古いのは20年以上前の物だった。

「皆さんも、お帰りになる前か、ゲームの合間にでも記念の集合写真を撮らせてくださいね。」

「どうぞどうぞ、全然構いませんよ。明日帰る前にでも。」

メンバーの一人がそう答えて、何冊かあるアルバムをそれぞれ眺めていた。

「ん?」

僕は一番古いであろうファイルを手に取って、ページをめくっていくとある写真に目が止まった。

写真の右下には1990年代の日付が焼き付けてあった。

写真には8人が写っていて、全員が迷彩服を着て銃を構えている。

僕はその中の一人から目が離せなかった。

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コメント(1)
  • 少し手直ししました。
    作者より

    2021/11/02/12:44

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