消えた心霊写真

これは私が小学5年生の頃の話。

地域の子ども育成会の企画で地域のボランティアのおじさんおばさんと子どもたちだけで夏に離島に泊りがけで遊びに行くことになりました。

その頃はまだ小学生で携帯も持っていなかったので写真をとるために写ルンですを一つ持っていきました。

1日目は島を観光したのですが、少し山の奥に入ったところにポツンと博物館がたっていてそこに入ることになりました。

恐竜の化石や石器、科学の展示など全体的に統一感のない展示物の中にひときわ目立つ黒髪の日本人形がありました。

友達と「これ髪が伸びるやつ？」などそのころ心霊番組のベタ中のベタだったことを話しながらおもしろ半分で日本人形と写真を撮りました。

2日目は海で遊び、あがったところを写真に撮ってもらいました。楽しく2泊3日過ごして何事もなく無事に帰宅しました。

問題はその後です。現像した写真を部屋で見ていると、まず博物館の日本人形と一緒に撮った写真が数枚入っていないことに気づきました。

不思議に思っていると、信じられない写真が1枚あったのです。

海からあがったところを撮ってもらった時の写真に、長い髪の女の人が私の右足首を掴んでいるのが映っていたのです。

更には家族が帰ってきたら見せようとリビングのテーブルに置いておき、いざ見せようとテーブルを見るとあったはずの写真がないのです。

家中探しましたが結局見つからず、今もどこにあるのかわかりません。

そして私はその数カ月後に右足の靭帯を断裂する大けがをしました。