ふすま

夜。

和室の寝室で寝ていて、目が覚めた。

ふと気がついた。

襖が5㎝くらいだろうか、開いている。

寝室の隣は廊下で、廊下は電気をつけたままであるから、その光が漏れて目に止まった。

閉めて寝たはずなのに。

そんなことを思いながらぼーっとそれを眺めていたらそこに顔が現れた。

男の子だろう、幼く見えた。目をカッと開いてまっすぐ見つめている。そして狂気を感じるほどに顔を襖の隙間に押し付けている。目が潰れそうな勢いだ。

これはダメなやつだ、目があったらとんでもない。そう思った私は何も見なかったことにしようと布団を上からかぶって寝た。

朝目が覚めて悪い夢でも見たなと思いながら体を起こした。

ふと気がついた。襖が5㎝ほど開いていた。