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呪い・祟り

ねこじろうさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

A.I子
長編 2024/02/05 18:05 9,320view
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だが残念ながらそれは現実になる。

それはちょうど去年のクリスマスイブの夕刻。

仕事を終えてアパートに帰った俺は愕然とする。

愛子がリビングのソファーに横たわっていた。

その顔は既に完全に生気を失っており、カーペットには空っぽの薬瓶が無造作に転がっていた。

遺書はなかった。

一頻り泣き疲れた俺は愛子の真横のカーペットに横たわり、冷たくなったその手を握ったまま一夜を過ごした。

※※※※※※※※※※

俺はアパートに帰るとリビングに入り奥のソファーに座ると、前にあるガラステーブルの上に包装された箱を置く。

そしてもどかしげに箱を開けた。

頭部、胸部、二本の腕を各々テーブルに並べると説明書を見ながら組み立てていく。

小一時間もしないうちに
「人工知能搭載型フレンド」A.I子は完成した。

明るい茶髪にあどけない顔。
か細い二本の手を、胸の前で上品に重ねている。

説明書にはこのように書かれていた。

A.I子は
あなたの良き友人であり
理解ある恋人であり
そして世界中の歴史や文化に通じた博学の徒です。
また彼女は良き家政婦であり、その二本の手を器用に使ってテキパキ家事もこなします。

俺はA.I子をしばらく満足げに眺めた後、充電コードを電源に差し込むと夕飯の準備を始めた。

夕飯を終えシャワーを浴びた後、再びソファーに座り携帯をいじっていた時だ。

「コンバンワ」

3/9
コメント(8)
  • いいですねぇ

    2024/02/05/21:36
  • ハラハラ、ドキドキ、とても面白い作品でした。

    2024/02/06/23:50
  • コメントありがとうございます。
    ─ねこじろう

    2024/02/07/16:50
  • トラウマに、なりそう。

    2024/02/07/20:29
  • ドキドキしながら読みました((゚□゚;))

    2024/02/20/23:11
  • 心が痛む

    2024/02/23/16:04
  • 寝れませんね絶対にw

    2024/03/24/23:02
  • 皆様コメントありがとうございます
    ─ねこじろう

    2024/03/28/12:22

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