小学校の校庭には

これは私が小学生のころの話です。

私は幼いころから霊感があり、中学生までは実際に幽霊が見えるといったこともありました。

私が通う小学校は当時私が通っている段階で既に創立100年を超えており歴史のある学校でした。

校舎自体は建て替えられていましたが、戦時中には空襲などで亡くなった人が校庭に集められていたという話も聞いたことがありました。

私はその小学校の少年野球チームに所属していました。その日も19時ごろまで小学校の校庭で練習があり、帰るころには辺りは暗くなっていました。その日は休日でしたので、校舎にも人はいませんでした。

途中までチームメイトと帰っていたのですが、途中で忘れ物に気づき校庭に戻りました。

校庭に戻り、忘れ物を取って帰ろうとした時、校庭の隅に3人くらいでしょうか、人影が見えました。

次の瞬間その人影は少しずつ私のほうに近づいてきたのです。自分が見た人影は母親らしき女の人とその子供らしき自分より少し年齢が上くらいの人でした。

しかしその人たちは教科書で見たことがあるような戦時中のモンペ姿のような格好でした。

私は子供ながらにすぐにこの世の人ではないと理解しました。

私は慌てて校庭から校門に向かって走りました。すると警備員さんが見回り中で校門のそばにいました。私は絶句しました。

先ほどの家族の幽霊が警備員さんの横に立ち、じっとその警備員さんを見ていました。

私は怖くなり、警備員さんに挨拶だけして走って帰宅しました。

その後、警備員さんやその幽霊を見ることはありませんでしたし、その後どうなったのかもわかりません。