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不思議体験

Kpeさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

ハイヒール
短編 2023/03/10 16:13 895view
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新しいマンションへ引越した親戚の家に泊まりに行った時の話です。
築5年以内の物件で4階建てで、親戚の家は3階の角部屋でした。(エレベーターなし)
翌日、親戚と親戚の子供たちと出掛ける予定もあり、早めに床につくことになり、私は3ツある部屋の1部屋に1人でねむることになりました。
が、久しぶりに親戚に会えた嬉しさと翌日の楽しさでなかなか眠ることができずにいました。
布団に入り、スマホをいじりながら横になっていると深夜になっていて、遠くから『コツコツ』というハイヒールの音が聞こえてきました。
マンションの裏は狭い一本道なので「こんな遅くに誰か通ってるのね」と思いつつ、またスマホを見ていました。
『コツコツ…コツコツ』どんどん近付いてきて、親戚宅の前に上へ続く階段があったので、階段を上がってきてるのが分かりました。
そのうち音が『コツコツ』から『コト…コト』という、まるでフローリングを歩いてる音に変わりました。
そのマンションは、外国の方も多数住んでおられたので「さすが外人さんは家の中も靴なのね…」などとノンキに考えていると…。

『コト…コト…』…『コト…コト…』………

自分の布団の周りを歩いてる事に気づきました。
と、同時に『コトコトコトコト』すごいスピードで布団の周りを回り出し、布団の上から何かすごい力でグーっと抑え込まれ体が固まってきました。
頭の中は大パニックで「ヤバい!」と思いながらも抵抗できずにいると、パーン!!というすごい音とともに目の前に物凄い光が走り、抑え込まれていた物も足音も消えました。

恐怖で眠れずに朝を迎え、親戚にその話をすると「長旅で疲れたんでしょ?上の階の人だよ」と笑われたので「やっぱ気のせいだよねー」などと言っていたのですが…。
ゴミ捨てから帰って来た親戚が、真っ青な顔で「ここ上に部屋ないわ」と言うんです。
慌てて外に出て見ると、角部屋の親戚宅の上はテラスになっていて、部屋がなかったんです。
「じゃぁ、上から聞こえたフローリングを歩くような足音は?」…2人で立ち尽くしました。

その後、親戚は旦那さんの収入の都合で近場に引越し、マンションの前をよく通るそうですが、人が入っては空室になるのを繰り返し、今は空き部屋だそうです。
霊感もないし、霊体験もないので、あれが何だったのか10年以上たった今も不思議でなりません。

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