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心霊

ぴさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

あまりにも怖い家
長編 2023/01/08 20:52 4,373view
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最初に言っておきますが、私は生まれてこの方一度もお化けや幽霊なんて見たことがなかったです。

もうまったく別世界のものだと思っていたし、そういうのもさっぱり信じていませんでした。

もちろんそれまで怖い体験をしたことは一度もなければ、そんなことが起こる現実があるなんて想像もしなかったです。

だからその友達の家に行ったときの異様な寒気と、次々と起こる現象には言葉もなかったです。

本当に出る家というのはこういうものなのかと初めて体験することになりました。

友達の家はごく普通の平屋の家でした。

どうやら親が親戚から譲り受けた家らしく、親戚の好でとてつもなく安く手に入ったらしいです。

ただ、そこの家に引っ越してからは不運続きだといいます。

まず、それまで不仲でもなかった両親が突然ぎくしゃくするようになり、関係が冷え込みました。

そのせいで、父親が愛人を作って浮気して、それに対抗するように母親も外で別の男性と駆け落ちして家を出たらしいのです。

その後、気まずくなったのか愛人と暮らしたかったのか父親が友人を置いて家を出て、そして家族はバラバラになりました。

友人は一人になったのです。

一人のほうが楽だともう吹っ切れているようですが、最初はかなり辛かったと推測します。

さすがに罪悪感があるのか、家の維持費などは今もずっと父親が支払ってくれているらしいです。

だから勿体ないし、引っ越す気はないと友達は言い切っていました。

でも私はどうであれ引っ越したほうがいいと思うのです。

だって、本当に本当にあそこはヤバイと思います。

そんな友達の家で起こった出来事を話したいと思います。

あれは私が初めて友達の家にお邪魔した日のことです。

私と友達が知り合ったきっかけは、共通の友達を介しての飲み会でした。

その飲み会で意気投合して仲良くなった私たちはそこから近かった友達の家で飲みなおすことになり、一晩泊めてもらう流れになったのです。

最初友達の家を外から見たとき、一人で悠々とこんな家に住めるなんて羨ましいなんて思ってしまいました。

事情を知らなかったせいもあり、いいなと思ったのです。

でも友達が扉を開けて家に入った瞬間に気持ちは変わりました。

だって部屋に入った瞬間に知らない男の子が部屋を横切っていくのを見たからです。

同じものを見たはずなのに、何の反応もせずに私を家に上げようとしている友達にびっくりしました。

私以外にも知り合いの子を泊めているのかと思った私は「ねえ、さっきの子誰なの?」と聞いたのです。

でも友達は子供なんているわけないと笑うのです。

友達は一人暮らしだと言い張っていて、ついさっき走っていった子供が見えなかったらしいです。

もしかして自分は想像以上に酔っぱらっているのだろうかと思いました。

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