団地の部屋

私が中学生にあがったタイミングで近所のマンションへ引越しをした。
作業を終えて数日、母が私に「これは内緒だよ」と言いながら教えてくれた。
団地に越してきた当初からかは分からないが、姉の部屋は妙に暗かったらしい。
間取り的には日光がよく入り風通しもいいはずと子供部屋にあてがった。
たしかに涼しい風は入ってくるし特別困ることもなかったけれど、風が不思議なくらいに冷たく物陰があるわけでもないのに暗い。
実際、私が姉の部屋でこっそり遊んでいるとき、昼間であっても電気つけないと薄暗かった気がする。
前半に記述した話以外にもその部屋に入っていく人影やベランダに誰かがいる気配を母も姉も何回か体験していたらしい。

今はそういった不思議体験をすることがなくなったと2人は言っているが、一緒に住んでいて何も気づかなかった私は一体…
ほかにも母はドッペルゲンガーのような現象や実家で首を絞められたこと、知らない子供と庭で遊んだことなど色々と怖い話を教えてくれたのですが、それはまた今度。
とにかく0感な人間は何があっても分からないんだなあ(まあむしろ分かりたくないけど)というお話でした。