おそらく都市伝説ではなく・・・

私が通っていた中学校では、小さい男の子が放課後に出るという都市伝説のようなものが出回っていました。

先生方も、暗くなった帰り際によく出るから早く帰りなさいと脅しに使っていました。

生徒たちはあまり信じていなかったのですが、ある日トイレ掃除をしていた男子達が大きな声を上げてトイレから出てきたので、聞いてみると小さい男の子が鏡越しに映ったというのです。そして鏡越しではなく実際に見るといなかったそうです。

その数ヶ月後、運動会の練習の休憩に、私は友達と2人でトイレに向かいました。一階のトイレは混むと思ったので、二階のトイレに行き、入る直前に手動の電気が勝手に付いたのです。先に用を足して手を洗っていました。

そして、そのトイレにはかなり大きい鏡が設置されているのですが、ふと鏡で斜め下の方を見ると小さい男の子が体育座りをしていたのです。私は悲鳴をあげて一目散に廊下に逃げました。友達はまだ用を足していて、手を洗っていたのですが、私が悲鳴をあげた時、換気扇が急に回り出したそうです。友達も悲鳴をあげて出てきて、二人でもう一度トイレを覗くと男の子は居ませんでした。

その友達とは普段から放課後、教室に残って遊んでいたのですが、廊下の方から視線を感じたり人影を感じたりすることが多く、常に誰かが廊下を通ったような気がするのです。おそらく都市伝説ではなく本当にいたのでは無いかと思います。卒業して10年近く経ちますが未だにあの恐怖は忘れません。