とあるホテルの13号棟

僕は怖い話だなとは思ったけど、多分度の疲れと昨晩の酒の飲みすぎによるものなんだろうなと思ってSの話を聞き終え、その話は終了した。

朝食を食べた後どこかに出かけようと思ったけど、Sが眠そうなのでこの日は、1日寝て明日に備えることにした。

夕食の時はもうすっかり元気を取り戻し、元気なSがいて僕は安心した。

次の日朝からコテージの呼び鈴がなったと思ったら興奮したSがいた。

何事かと思って扉を開けたらSが

「キノコのミステリーサークルが窓の下に！」

と寝ぼけている僕の手を引いて13号コテージまで連れていきそのミステリーサークルを見せた。

そこには傘の大きさが5センチぐらいのキノコが1mぐらいの円をつくっていた。

僕は偶然だろっとSに言ったが、内心は昨日の件といいやばいんじゃないのかと思っていた。

そしてその日もスコッチを飲み倒し、迎えた最終日。

まだ帰りの飛行機まで時間が結構あったのでSが僕にまた散歩に行こうと話した。

今回は森の方に行って見ることにした。

Sは初めての場所であるのにまるで何かに引き寄せられるように森を進んで行った。

僕はSに引き返そうと言いたかったけど、Sの雰囲気が少しおかしい感じがして、話しかけられなかった。

そのまま黙って森を進み続けると、古い城の残骸のようなものを見つけてSはそこで制止した。