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呪い・祟り

八尺マンさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

五十物語
長編 2022/06/12 18:31 9,022view
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俺らはお寺の講堂に入った
中は広く静かで中々雰囲気があった

俺たちはそこに円になって座った

「さて、今日は集まってくれてありがとう。今日はこのオカルトサークルで初めての大規模イベント、五十物語をやります。
ご存じの通り、百物語の簡易バージョンです。それぞれ一人ずつ怖い話をしてもらいます。それを五十話まで行う。
そういったイベントです。皆さまが用意した怖い話を披露してください」

今回の参加者は主催者含めて十名
つまり、一人五話分話すことになる

「では、早速始めましょう。まずは私から。そこから右回りに話していきましょう」

俺は主催者の左隣に座っている

つまり、俺がトリということだ

五十物語はつつがなく進んでいった

みんな怖い話を雰囲気たっぷりで喋っていった
さすが、こういうのに参加するだけあって、どれも怖い話ばかりだった

俺は少し後悔していた
俺の話はどうも怖くないのだ

反応がどこか乾いたもののように感じた

どうかに次で挽回しようとして、あまり受けなくて、次こそはと挑んで、またあまり受けなくて・・・

そんなこんなで、次で最後になってしまった
つまり五十話目

最後のトリだ

このままじゃまずい
せっかく参加したんだ
最後くらいはみんなが怖がる話をしたい

だが、すでに自分の中で話せる怖い話がなくなってしまった

俺はこのイベントのために怖い話を五つどころか、七、八つくらいは用意していたのだが、他のみんなが似たような話を先にしてしまったりして、
ストックが完全になくなったのだ

だが、最後の最後で話す話がありませんでは、最高に白けてしまうだろう

こうなったら、今、この場で怖い話を考えるしかない

えーと、えーと、何かないか

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