携帯ババア

10数年前に「携帯ババア」なる人物の存在が金沢市内で、ひどく噂になり金沢市内の女子中高生の間では特に有名な話でした。
当時はまだスマートフォンはなくガラケーの時代でした。
出没するのは金沢駅が多く、東京渋谷の１０９系列の香林坊109にも姿を現していました。

携帯ババアはギャル系ファッションブランドの紙袋を持っている女子高生を狙って携帯電話を貸してほしいと言ってきます。
貸してあげるとどこかに電話をかけ、話し終わるとすぐに携帯電話を返してくれます。
しかし、その後、怪しい電話がかかってくるとか、高額請求されるとか、発信履歴からかけ直すと「この番号は現在使われておりません」など、さまざまなパターンの被害があるらしいです。

被害者も多く噂がどんどん広がっていったと……。

自分も実際に金沢駅構内で携帯ババアらしき人物を見かけました。
携帯ババアの風貌は金髪で特定ブランドの紙袋を持ち、異様な雰囲気で目立つ存在でした。

携帯ババアがギャル服ブランドの紙袋を所持する女子高生を狙う理由も、はっきりせずでした。
しばらくすると、正気をなくした老婆が、ギャルにあこがれてやっていて自分の孫娘がギャルにいじめられて自殺したらしい、といったような噂話を聞くようになりました。
しかし、それが事実かどうかは分からないままです。

いつの間にか噂が独り歩きして、携帯ババアは実は霊能者で「霊界に電話をかけている」と言われるようになり、都市伝説となりました。