レコーダー
投稿者:バクシマ (35)
短編
2022/04/13
22:18
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「ふふ・・・うらめしやぁ・・・うらめしやぁ・・・うらめしやぁ・・・うらめしやぁ・・」
おお。本当に「うらめしや」一本で勝負しているぞ。
・・・しかし、レコーダーはまだ不穏な様子を録音していた。
「うん?また品位のない幽霊が現れたものね。
そんな赤い服に身を包んで・・・」
「おやおやおや・・・」
「随分と余裕な様子じゃないの
いいかげん下品な霊と関わりたくないから、さっさと消滅させてやるわ・・・(呪文)」
「おやおやおや おやおやおやおやおや・・・」
「な、私の呪文が効かない!?」
「ここで私達が出会えたことは奇跡なのです・・・」
「か、身体を・・掴まれて・・なんですかその袋は・・・す、吸い込まれる・・・・・や、やめなさい・・・」
「愛です 愛ですよ・・・」
「ん、んなあ・・・・」
「アナタに主の祝福がありますように・・・」
・・・ここで録音は途切れていた。
ふと壁の方に目をやると、
昨夜、壁に釘で据えていた長靴下がこんもりしている。
おそるおそる中を探る
三角巾を被り白装束を纏った女の人形が出てきた。
・・・・怯えた表情がとても可愛い。
俺はその人形をギュッと抱きしめて
思わず呟いてしまう
「あああ・・・来年からは
この子とクリスマスイブを過ごせそうだ・・・」
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オタクか。
それに気づくアナタも
なんだかわからないけど面白かった。ユーモアセンスあります。