回覧板

玄関のドアを誰かがノックしている

ほとんど間を置かず、常にノックしている

誰だ
こんな夜中に

俺は起きて、玄関ドアに向かうとその音が小さくなった

「ん？　俺んちじゃないのか？」

どうやら、隣の部屋がノックされているようだった

確か、隣の部屋はおじいさんが一人で暮らしているはずだ
いったいこんな真夜中になんだっていうんだ？

俺はインターホンのカメラを見てみることにした
俺の部屋の玄関先しか映らないが、それでも何かわかるかもしれない

俺はインターホンの外を確認するボタンを押した

「・・・・・！！！」

俺は思わず声を上げそうになってしまった

外には白ずくめでフードをかぶった人間が沢山立っていた
皆、隣の家を見ている
ただずっと立ちすくんでいる

何なんだ？　いったい？

俺は怖くて動けなくなっていた

「貴方は死後の世界を信じますか？」

ふいに声が聞こえた

「「貴方は死後の世界を信じますか？」」

続いて、大勢の声が聞こえてきた
白ずくめの奴らの声だ

「貴方の魂は穢れていませんか？」

また声が聞こえてきた

「「貴方の魂は穢れていませんか？」」

そして、また大勢の声が続く