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心霊

MYさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

迷い道の気配
短編 2022/05/22 10:35 819view

これは以前私が当時お付き合いしていた人と同棲していた時のお話です。

私はもともと霊感というものが若干ですがあって、強い意志の感じられる

ような存在であれば時折その姿が目に見えるタイプでした。

その時の彼女も同じような感じで日常生活の中で何か違和感を感じたときには二人顔を合わせ「今…気のせいじゃないよね?(^^;;」みたいなことがしばしばあるようなそんな日常を過ごしていました。

ある日私が友人と夜遅くまで遊びに出掛けていて、その友人が終電を逃してしまい私が車で友人宅まで送っていくということがありました。

その友人の家へは何度も行ったことがありそれまで異変という異変は何も起きてはいませんでした

その日はなぜかいつもとは違う道で友人宅に向かい、土地勘の強い私には珍しく道に迷ってしまったのです

その時は「なんで冒険なんかしたんだろww」「いつもの道で全然良かったねwww」なんてわいわいしながらいつもより時間をかけて友人を送り届け、行き道で迷ったこともあり帰りはいつも使う道で帰宅しました。

その日を境に私の住む家で自分と彼女、そして”もう一つの気配”を感じるようになったのです…。

その家には物置としてしか使われていないロフト部分がありその場所からいつも”気配”をうっすら感じ取っていました

幸い彼女は異変に気づいておらず私は「あまり気にしないでいよう、そのうちいなくなるだろう」となるべく普通に過ごしていました。

そんな日が数日過ぎ彼女と二人で寝転がってテレビを見ていると

天井から異常なまでの視線と殺気を感じました、その異常性にはさすがの彼女も気づいており二人顔を合わせ無言で天井を指差し、首を横に振り

心の中で「いなくなれ!いなくなれ!」と強く念じ数分経つとその”気配”は天井だけでなくロフトからも消え、まるで何事もなかったかのように緊張感も解けました。

ようやく二人とも喋れる空気になり感じ取った”気配”を言い合うことにしたのですが、口に出した特徴が綺麗なまでに二人とも一致して女性、和装、天井に張り付き首だけを私の方へ向けている、何か物言いたげだが明らかに怒りを表している、根拠はないが直接見ると取り返しのつかないことになるかもしれないと….。

結局その”気配”の正体がなんだったのかは解らずじまいですが異変のトリガーとなったのは恐らくあの”迷い込んだ道”今思うとあの時の私は迷ったのではなくその”気配”の正体によって引き込まれていったのかもしれません。

これを読んでいるあなたがこれから先もし道に迷った時に知らない”気配”を感じ取ったなら、それはこの世の者のソレではないのかもしれませんね…。

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