大切なぬいぐるみ

これは私が幼いころに体験した不思議な話です。

私には幼い時から大切にしているぬいぐるみがあります。

白い猫のぬいぐるみなのですが、お気に入りでその子をどこに行くときも肌身離さず持って行き大切にしていました。

そんなある日のことなのですが、食卓で食事を終えた後母の方を向き椅子に跨って座っていました。

その時ふとバランスを崩してしまい後ろに倒れ始めたのです。

地面が近づいて見えたのでもう頭を打つと思ったのですが、後ろに倒れているときふと廊下を見ると

なんと！あのいつも大切に可愛がっているぬいぐるみが2本足でこちらに向かって走ってきている姿が見えたのです！

そして私の頭の下に入ってくれ、私は倒れましたがその子のおかげで頭を打つことはありませんでした。

寝室にその子を置いていたので食卓にはその子を持ってきていませんでした。

あの時もしその子が頭の下に入って守ってくれなかったら確実に頭を打っていたので本当に感謝しています。

大人になり結婚した今でもその子を隣に置いて寝ています。

私の頭を庇うまでは鼻が高かったのですが、庇ってくれたため鼻の形が潰れ横になっています。

今でもそのぬいぐるみに「あの時は本当に助けてくれてありがとう」と伝えています。

気のせいかもしれませんが嬉しそうな表情をしてくれているような気がします。